naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

懐かしの「少年」復刻版(涙)

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   ↑この表紙の少年も、今では50代半ばか後半?


今年50歳の私くらいの年代以上でないとわからない話だが、私の子供の頃は、少年漫画雑誌も少女漫画雑誌も月刊が主体であった。

「少年」「ぼくら」「少年画報」「少年クラブ」「少年ブック」「漫画王」「冒険王」などなど。
少女雑誌の方は、「なかよし」「りぼん」、あと何があったかな。

記憶では、どの雑誌も毎月5日くらいが発売日で、私は、父親の実家へ行っては、祖父からこづかいをもらって、書店に走ったものだった。

当時好きで読んでいたのは「少年」と「ぼくら」。
特に「少年」は、「鉄腕アトム」「鉄人28号」という2大人気作を擁するナンバーワン雑誌であった。

その「少年」が、発行元の光文社創業60周年を記念して、昭和37年4月号の完全復刻版を出すと知った。
日曜日のオケ練で新浦安に行った際、書店でそのチラシを見つけたのだ。
これは絶対買わねば!と、日本橋丸善WEST館に予約しておいた。
昨日入荷の連絡があったので、今日会社帰りに引き取って帰宅。
(5,500円もするこの商品が何冊売れるのかわからないが、たぶん泉麻人さんは買ったと思う)

当時の月刊雑誌は、付録(と書くより「ふろく」と書く方がしっくりくる)が大量についていた。
それも含めての完全復刻で、梱包をあけた時は涙ものであった。

そうそう、当時の漫画は、「アトム」でも「鉄人」でも、本誌で数ページ読んだあと、続きは別冊ふろくで読んだんだった。数冊の別冊ふろくは紙の帯で束ねてあったのだ。
正月号ともなれば、確か30大ふろくだとか40大ふろくだとかついたものだった。
時期は忘れたが、郵便法の関係か何かで、多くのふろくがつけられなくなり、ある号から突然、4大ふろくとかになってしまって、ひどくがっかりしたことがあった。

今回の復刻版のメインふろくは、オルゴールレコードというもので、これを含めて13大ふろく。
昭和37年4月といえば、私が小学校に入った時である。
表紙は長嶋茂雄。当時は、王、長嶋、力道山大鵬などの表紙が多かった。
裏表紙の値段を見ると「ふろくとも160円」の表示。今で言うといくらくらいの価値なのだろうか。

「少年」は、昭和43年3月をもって休刊となる。私が小学校を卒業した時である。この時のことはよく覚えている。
当時の子供たちにとっては、テレビという魅力的なメディアが出てきていたし、「少年マガジン」「少年サンデー」「少年キング」などの週刊漫画雑誌が主流になっていた。
私自身、「少年」「ぼくら」に夢中になっていた頃は、「アトム」を読み終わって、次の号が出るまで1ヶ月待っていた(何度も読み返しながら次号を待った。それが当たり前だった。そういう「時間の流れ方」だったのだ)が、子供から少年期に移るその時期、子供心にも、何か時代のスピード化といったようなものを感じていた記憶がある。
やはり、週刊雑誌の、1週間待てば続きが読める、というのは魅力だったのだろう。子供にもそれは本能的にわかる感覚だった。
その時間感覚の変化は、やはりテレビという、圧倒的にリアルタイムなメディアの影響が大きかったということだろう。

あれから37年。今年は、そのテレビさえもが、当時は影も形もなかった、想像さえできなかったネットビジネスのアプローチに揺れている。
長い時間を過ごしたからこその経験。歳を重ねることもそれはそれで面白いのだ、と思う。

今は想像もつかないことが起きる未来を、まだまだ見たい。