naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

11月場所3日目

相撲そのものの話題ではないが、白露山の髪の薄さについて。
40年近く相撲を見ていて、髪の薄い力士は何人も見てきたが、白露山ほどの人はいなかったように思う。
晩年の琴稲妻より更に薄いのではないか。
辛うじて髷の形に整える床山さんの技術は大したものだ。
かつて栃木山は髷が結えなくなったことを理由に引退したというが、年齢的にはまだまだ力士生活が長そうな白露山、これ以上髪が後退したらどうなるのだろうか。心配になる。

黒海は離れた相撲にも拘わらず玉乃島に敗れた。
上体だけでとっている感じだ。力まかせなだけの相撲では、ここまでの人で終わってしまう。
周囲がもう少し相撲の基本を教えてやればと思うが。

垣添白鵬戦は、立ち合いがなかなか合わず。
垣添はいつも相手より早く両手をついて待つ。それであれば、相手がどういう呼吸でこようと合わせるべきだと思うのだが、2回突っかけたのはいただけない。先に手をついて待つのなら、である。
相撲は白鵬の順当勝ちだが、今日も立ち合いに厳しさがなかったのが物足りない。
それと、今日あたりの相撲を見ていると、何か余力を残しつつ余裕を持った相撲をとりたがっているような気がする。
突っ張りも出たが、必死にがむしゃらに相撲をとるというところが見えない。
何か自分の素質や力に甘えているように感じられる。
以上すべて推測ではあるが、もっと若手らしい全力を尽くす相撲でどんどん大関に駆け上がってほしい。
もっとも、足の状態がよくなくてこのような相撲しかとれないなら別だが。

琴光喜は3日目にしてやっと立ち合いがしっくりいった。完勝。
毎日ムラなくこういう立ち合いができればいいのだが、誠にもったいない。
相手の安馬としては、格上の琴光喜にこれだけ充分になられては、さすがにどうにもならなかった。
今日は仕方がない。

琴欧州は、実際相撲をとっての初白星でやれやれといったところ。
立ち合い、差し身のよさが光ったし動きよく充分に組めたのがよかった。
そのため以後の動きもまずまずで、本人もとりあえず満足しただろう。
昨日の不戦勝がいい方に出たようだ。

千代大海岩木山に勝負では勝ったものの、何の見るべきところもない相撲だった。
今日も、突いてはいても押し込めず下がってしまう。
両手突き気味の立ち合いではもう押し込むのが難しくなっている。
力が落ちたと言わざるを得ない。せめてもっと頭でがんと行くべきだと思うのだが。

栃東に土。
立ち合いから白房方向に押し込んでいくまでは、悪いところはなかったのだが、充分に形を作らぬまま出たのが敗因か。
こういう、勝てる相撲を落とすもったいない相撲が、この人の場合、場所に1つ2つある。
それがたたって、優勝争いにからんだ印象を与えないのに、終わってみると優勝に1差2差ということがよくある。
明日は白鵬戦。連敗が心配だ。

魁皇は万全。立ち合いにすぐ左が入ったので、まずは安心して見られた。
昨日の相撲は何だったのか、と思う。

今日一番の好取組というよりは、今場所すべての取組でも一二を争う一番は、朝青龍が相撲にさせずに稀勢の里を一蹴。
横綱の相撲も、3日間で今日が一番万全だったと思う。
稀勢の里は、花道から入場して土俵下の様子を見ていても、気合いが入っているというよりは、平常心を失っているように見えた。
力量の違いはもちろんあるが、それ以前に、持てる力を存分にぶつけることができない精神状態のまま終わったのではないか。
初顔は横綱のスピードにどうにもならなかった形だが、今後、稀勢の里がこの横綱に勝つとすれば、どういう相撲が考えられるのか、今日のところはイメージがわかないで終わった。

3日間終わって、今のところは星だけでなく内容的にも朝青龍がやや抜けている。大関に期待できないのはいつも通り。琴欧州が星を落としてしまっているし、このまま7連覇年間完全優勝という展開は何とか避けてもらいたいところだ。
やはり琴欧州の立ち直りに期待したい。他に誰か挙げるとすれば、一応琴光喜か。今日の相撲をきっかけに調子を上げてくれば面白いかもしれない。ただこの人の場合、当の横綱に歯が立たない状態なのが大きいが。