naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

11月場所12日目

高見盛雅山の突きをしのげず。
体重差のある相手だし、突かれることは予想できる訳だし、やはり工夫が足りないと感じる。
高見盛でいつも思うのは、顎が上がっていることだ。
頭を下げ、下からすくうように差す、あるいは相手の突きをあてがうということは心がけられないものか。

普天王は終始苦しい展開だったが、我慢に我慢を重ねて右上手をつかみ、値打ちのある勝利。
反面、逆転を許した琴奨菊は・・・。

稀勢の里垣添に逆転負け。
今日も甘さが見えた。
体力差があるのだから、立ち合いにがちっと左四つにつかまえることができてもいいと思うのだが、形が充分作れないまま出てやられた。
動き負けたということだが、まだまだ厳しさが足りない。
この身体、四つ身があるのだから、甘さ、スキをなくせば、大きく伸びる筈だと思う。
先場所化けたと思ったのだが、まだだったようだ。

玉乃島旭天鵬に厳しい攻めを見せた。
懐の深い旭天鵬なので、逆転の余裕はあるかと思ったのだが、それをさせなかったところに、昨日の横綱戦と同じく、ねらいを絞った玉乃島の厳しさを感じた。
テーピングだらけの身体が痛々しいが、乗ってきている。

琴欧州白鵬は、近い内に東西の大関同士あるいは横綱同士として優勝を争う場面を見たい顔合わせだ。
ただ、今場所これまでのところ、二人とも「悪くはないが、本来の期待に応えていない」状態での対戦で、内容のある相撲が期待された。
取り直しになる熱戦の体ではあったが、やはり物足りない面はあった。
最初の相撲。
攻防のあるいい相撲だとは思うが、内容的には立ち合いから終始白鵬が主導権を握った形。
琴欧州としては、後手にまわったままで、際どい投げの打ち合いに持ち込んだのが何とか評価できるという一番だった。反省すべき相撲。
取り直しの判定は妥当。
取り直しの一番は、琴欧州の気力が勝った印象だが、最初の相撲で腰を打ったらしき白鵬のコンディションが万全ではなかったことも大きい。白鵬としては組み負けてしまった。
この二人の対戦であれば、もっとレベルの高いところでの熱戦を期待したい。

魁皇に挑戦の安馬は、食いつけるかどうかがポイントであったが、大関がよく見て力の差を見せつけた。
安馬としては致し方ない、という相撲。

昨日、100%勝ち目はないと描いた琴光喜横綱戦。
琴光喜としては、負けたが予想以上によくとった相撲だろう。
特に、毎日定まらぬ立ち合いが続いていたこの人にしては、今場所最高の立ち合いができた。
ただ、その流れで序盤で攻めきるまでに至らず、横綱に一服させてしまっては、当然反撃のチャンスを与えることになる。
正面解説の北の富士さんが指摘していたが、この横綱の気力が出た一番だ。
やはり、朝青龍の秀でているのは、スピード、それを支える筋力の強さとそして気力だろう。

優勝争いは、2差のまま。
後続の千代大海魁皇琴欧州とはこれから対戦するので、数字の上では彼らが束になってかかればとも言えるが、大きい期待は持てない。
強いていうと、物言いの相撲に勝って乗った状態で臨める明日の琴欧州か。
魁皇は放送でも指摘されていた左上腕のサポーターが気になる。
千代大海は、よほど絶好調でないと横綱を倒すことは難しいだろうし。

今日で朝青龍は82勝。
78年のこの11月場所、北の湖は12日目を終えて11勝1敗、年間82勝の新記録を達成した後、あとの3日間を3連敗して、6連覇と年間完全制覇を逸した。
27年を経て今場所、残る3日、朝青龍はどうか。