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66歳会社員。ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

亡き叔父の思い出

20日(日)に亡くなった、木更津の叔父の葬儀告別式が、24日(木)に行われた。

 

市内の火葬場でお骨を拾った。

 

自分の父母も含め、火葬には何度も立ち会っているが、亡くなった人の遺体と対面するよりも、焼かれた後のお骨を目の当たりにするのは、はるかに衝撃が大きいものだ。

 

「変わり果てた」と感じる度合いが、遺体とお骨とでは大きく違う。

 

遺体も既に命を失ってしまった存在ではあるが、まだ生身の人の延長にある。

 

しかし、お骨は、その人が、もはや人ではなく、「物」になってしまった、と感じさせられる。

 

「こんなになってしまって」という思いが胸をえぐる。

 

係員の方が、粉のような小さな骨まで、小さな箒のようなものを使って、残さずに骨壺に納めてくれる。遺族親族としては、ありがたいお仕事とわかってはいても、行為自体はゴミを掃除するのと同一なので、少々切ない気持ちにもなる。

 

火葬場を後にして、実家で着替え、翌日の出張用務に向けての前泊のため、大阪に向かった。

 

前日の通夜からそれまでの間、叔父の様々な思い出が頭に浮かんだが、そのいくつかを。

 

まず、私の生まれて初めての飲酒。ビールを注いでくれたのが叔父だった。

 

1974年の春、大学入学を間近にした時期に、叔父の家(母の実家)で、親戚が集まっての宴会が行われた。

 

その時に、叔父が、「naokichi君も、もう大学生なんだし、煙草は勧められないけど、ビールくらいはね」、と言って、グラスにビールを注いでくれた。

 

父は、酒を飲まないわけではないが、家で晩酌をすることは一切なかったので、これが生まれて初めて口にしたアルコールだった。

(7月に19歳になる年の春だったから、この時まだ18歳。同席していた父母もこれをとがめるではなかった)

 

以来、いったいどれだけの量のアルコールを摂取してきたのか、見当もつかないが、記念すべき1杯目を注いでくれた人、という記憶は、私には大きい。

 

次に、祖父の葬儀の時の叔父の喪主挨拶。

 

1979年の夏、祖父(母の父)が亡くなった。社会人になって2年目の私は、初めて通夜から告別式、火葬と、一連の流れに立ち会った。上記の、火葬場でお骨を拾うことを初めて経験したのは、この時だった。

(親しい親族が亡くなるのは、父方の祖父が先だったが、その時はまだ小学生だった)

 

祖父の次男である叔父が喪主を務めた。

(長男は、子供の頃に病没)

 

叔父は、弔問客と話していても、終始ほがらか、にこやかで、父親の死の悲しみを表には出さずに過ごしていた。

 

告別式の日、最後に喪主の挨拶に立った叔父は、引き続き穏やかに、祖父の逝去の経過を語っていた。

 

この時期に、市内で孤独死した人がいた。地元の新聞の記事にも載った。叔父は、その人のことにふれ、そのように寂しく死んで行かれた方のことを思うと、これだけ多くの人に見送ってもらえる父は、本当に幸せ者です、と、初めてこの時、涙声になった。

 

こらえていたものがあふれ出た感じで初めて泣いた叔父の姿は、今でも忘れられない。

 

祖父のこの葬儀から、今年でちょうど40年。叔父は、父親を送って40年で世を去ったことになる。

 

それから、父方の祖母が亡くなった時のこと。1981年1月だった。

 

祖母は、私の実家で亡くなった。父が自分の実家から引き取っていた。

 

叔父も、親戚として、実家に来て色々と手伝いをしてくれていた。

 

ある時、買物か何かに行く必要ができて、叔父が乗ってきていた車に、父と2人で乗せてもらい、出かけた。

 

1月、真冬だったが、いい天気だったので、外に置いてあった車の中はとても暖かかった。

 

叔父が、運転しながら、父に「お日さまってのは、ありがたいもんですねえ、ヒーターなんかつけなくても、こんなにあったかいんだから」、と言ったのを、何故か鮮明に覚えている。

 

私には、この時の、義兄へのこの語りかけが、ほがらかで気さくな叔父の人柄を、最も表していたように思われたことで、強く記憶されているのかもしれない。

 

叔父は、母の弟だったから、子供の頃の私には、若々しい大人のイメージがあった。今回の葬儀でもエピソードとして紹介されていたが、いつもジーンズを穿いていて、スポーティーな感じであった。

 

そんな叔父も、歳月を重ねて85歳になり、長寿を全うして他界した。時の流れ、致し方ないことか。

 

母のきょうだい、伯母、伯母、母、叔父は、これで皆、鬼籍に入ってしまったことで、

自分の番も遠からずやってくる、という感覚になる。

 

しかし、元気に長生きせねば。

 

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