朝日新聞千葉地方版「俳壇」に掲載された、父の俳句を、カテゴリー「父の俳句」に、年代順に紹介した。2012年のことだった。
数日前、家の中をかたづけていたら、古い朝日新聞が出てきた。見てみると、父の俳句が載った「俳壇」のページを集めたものだ。8句分ある。8年前にはこれらには気づかなかった。
ということで、追加で紹介することにする。
選者:河合凱夫
1997年9月11日 佳作
桂浜石を拾へば秋の風
1997年11月6日 佳作
いつまでも続くリハビリ鳥渡る
1998年1月15日 特選
美技続きけり氷上を熱くして
【評】うっとりさせられるほどの、美しい姿態の連動が氷上にくりひろ
げられている。その演技にこたえるように観衆の興奮も高まって
ゆく。リズムの強さが、鮮明なイメージを結ぶ一句。「氷」の課題
に対して「氷上スポーツ」に目をあてた作品は、この一句のみ。そ
れだけに印象に残った。
1998年1月29日 佳作
みがかれし空に大寒はりつきぬ
1998年7月4日 佳作
移されて掌に冷たかり雨蛙
選者:能村研三
2001年6月20日 佳作
乱れなき地球の自転星涼し
2002年6月12日 佳作
ぼうとくさつきやみ
遺伝子をいぢる冒涜五月闇
2002年6月26日 佳作
繰越しの余生となりぬ更衣
父がいつも句作をしていたデスクには、桂浜から拾ってきた石が今でも置かれている。
それぞれの句、どういう思いで詠んだものなのか、父に聞いてみたい気持ちになるが、それはもはやかなわない。
※「父の俳句」カテゴリーの過去記事
父の俳句
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/63131212
父句集 朝日新聞千葉地方版「俳壇」掲載句 1992年~1994年
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/63131241
父句集 朝日新聞千葉地方版「俳壇」掲載句 1995年~1997年
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/63131846
父句集 朝日新聞千葉地方版「俳壇」掲載句 1998年~1999年
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/63157691
父句集 朝日新聞千葉地方版「俳壇」掲載句 2000年~2001年
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/63157797
父句集 朝日新聞千葉地方版「俳壇」掲載句 2002年~2003年
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/63171335
父句集 朝日新聞千葉地方版「俳壇」掲載句 2004年~2006年
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/63171356