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68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

マウントあさま練習日誌~最後のブルックナー国内練習

20日(金)は、マウントあさま管弦楽団オーストリア公演に向けての、3回目の国内練習。

 

この日は、夜から旅行に出かけることにしており、午前、午後と練習に参加した後、羽田空港に向かうつもりでいた。ところが、新型コロナウイルスの影響による減便で、乗るはずの飛行機が欠航となり、夕方の便に変更されてしまった。

 

そのため、練習には最後までいられなくなった。この日の練習は、午前がベートーヴェン、午後がブルックナー。次回以降の国内練習は、すべてベートーヴェンで、ブルックナーの国内練習は、これが2回目にして最後である。

 

そんな貴重なブルックナーの練習を、途中で出なければならないのは、大変痛いのだが、やむを得ない。コロナが憎い・・・。

 

それはともかく、いつもの大久保のクラシック・スペース★100へ。

 

桜が咲いている。

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ところで、新型コロナウイルスクラスター(集団感染)発生の条件として、「換気の悪い密閉空間」、「多くの人が密集」、「近距離での会話や発声」の3つが揃うことが指摘されている。

 

オーケストラの練習という行為は、これらの条件を満たす場合が多い。集団感染が生じないとは限らない。

 

練習参加自体に少なからず不安を感じたものの、本番に向けての練習回数が限られている中、欠席の決断にも躊躇があり、マスク着用、手洗いうがい徹底の上、参加することにした。

 

セカンド・ヴァイオリンとチェロの出席者が、いつになく少なかった。一方、ヴィオラは15人中14人が出席と高率。

 

私は、途中で抜けることもあり、一番後ろのプルトに座った。1回目の練習の時と同じ、Yさんと組んだ。

 

横島勝人先生の指導で、10時頃、練習がスタートした。

 

休憩時には、換気のため、ドアが開放された。マスク着用は、各自判断。管楽器は難しい。

 

午前は、ベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」。「アニュスデイ」からスタート。

毛替えが済んだばかりの弓の毛を、早くも1本切った(笑)が、この日の練習は、そこまでで持ちこたえた。

 

休憩をはさんで、「キリエ」、「クレド」。

 

オケで弾くのは、2月16日(日)の津田沼ユニバーサル交響楽団の本番以来、1ヶ月以上ぶりになる。
(所属の浦安オケを今季降り番にしていることもあるが、その浦安オケにしても、3月に入って新型コロナウイルスの影響で練習場所が確保できないため、練習が中止となっている)

 

やっぱり、オケのtuttiで弾くのはいいなあ、とつくづく嬉しく思った。

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再度休憩。ドアを開けての休憩時は、音出し禁止である。

 

クレド」、「サンクトゥス」と、全曲を練習して、13時前、午前の練習が終了した。

 

旅行会社の担当者が来られ、色々話があった。

 

今回の演奏旅行そのものの実施有無については、日本からの出国、オーストリアへの入国に制限が生じた場合、また演奏会場(ムジークフェライン、ザンクト・フローリアン修道院)がクローズとなった場合は、延期。それ以外の場合は、実施の方向とのことだった。
(ちなみに、ムジークフェラインは、現時点では既に4月3日(金)までクローズとなっているそうだ)

 

ウィーンでは、覆面禁止法(!)という法律があり、マスクをして良いのは医療従事者と病人だけ。街中をマスクをして歩いていると、警官がやってくるし、店にも入れないのだそうだ。

 

本人都合でのキャンセル期限(1ヶ月前)や、以後のキャンセルに際してキャンセル料を補填するための保険の話もあった。

 

その後、ヴィオラのトップのCさんから、暫定のシフトが伝達された。私は2プルトの表と言われた。前後はともかく、表裏は確定とのこと。これまでの練習では、表を弾いてきたので、よかった。

 
昼食休憩。

 

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14時前、練習再開。いよいよブルックナーの7番、最後の国内練習である。

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指定された2プルトの表に座った。

 

横島先生から、2楽章、3楽章、4楽章、1楽章の順に練習するとの話があった。

 

17時頃羽田に着きたいので、16時前には出る必要がある。残り3時間弱の練習。楽章ごとに休憩がとられると想定し、3楽章が終わったところで退席する心づもりとした。

 

2楽章から。弾いていて、美しさがきわだつこのシンフォニーにあって、とりわけ核心となるのは、やっぱり2楽章だなあ、とつくづく思った。弾き甲斐がある。

 

3楽章のテンポは遅い! 前回の練習で、1楽章の遅さに驚いたが、この3楽章も遅い。in3で振れるテンポだ。びっくりした。

 

3楽章が終わったら、時間に余裕をもって出られると思っていたのだが、横島先生が、そのまま4楽章に進んだ。

 

えっ、休憩しないの? と驚きつつも、まあ4楽章も弾けるならそれに越したことはないから、時間ぎりぎりまで弾こう、と思い直す。

 

以後、時計を気にしながら過ごし、そろそろ、というところで席を立って楽器をしまった。

 

部屋の入口は、ステージで言う下手側にしかなく、ヴィオラは、奥なので遠い。あいにく金管の後ろには通れるスペースがなく、出るなら指揮者の真ん前を突っ切る形になる。

 

4楽章の返しも終盤になっていたので、すぐ出られるようにして、終わるのを待った。

 

4楽章が終わったところで、さすがに休憩となったので、横島先生に挨拶して、急ぎ退出、羽田空港に向かった。16時はまわってしまっていたが、妻と落ち合って、飛行機には無事乗ることができた。

 

次回練習は、4月29日(水)。「ミサ・ソレムニス」の合唱合わせである。

 

※練習往復に聴いた音楽
    ブルックナー 交響曲第9番
    ブルックナー 交響曲第7番
       ネルソンス=ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
    ブラームス 交響曲第1番
       ネルソンス=ボストン響