25日(土)は、宇奈月オペラ「ドン・ジョヴァンニ」の練習。18日(土)に続く、今季2回目である。前回は弦分奏だったが、今回は初めての合奏。
練習場所は、大久保のクラシック・スペース★100。ここに来るのは、3月20日(金)の、マウントあさま管弦楽団の練習以来であり、管も含めたオケで弾くのもその時以来だ。
クラシック・スペース★100の「利用ガイドライン」というものが出されており、それに従う必要がある。
http://tsocs100.com/pdf/guideline.pdf
セッティングの際、新型コロナウイルス感染予防のため、通常とは異なる配置とした。
ソーシャルディスタンス確保のため、弦は、譜面台を1人1台として、プルトの奏者間の間隔を少し広めにとり、前後のプルトの間隔も空けた。
また、管楽器の配置も変更した。
普段、宇奈月オペラの場合は、本番のピット仕様に合わせて、金管とティンパニは上手側、木管とホルンは下手側に分散配置される。
上の写真で言うと、奥側、ファーストヴァイオリンとコントラバスの後ろに、木管とホルンが座る。
しかし、弦が間隔を空けて座ると、そのような配置はできないので、指揮の横島勝人先生からの指示もあり、指揮者から見た正面に、木管、金管が座る、普通のオーケストラの配置にした。但し、管楽器も、奏者間は、前後左右の間隔をとった。
(今回、ティンパニは不参加)
宇奈月オペラの場合、弦が少ない(今回の参加者は、5・5・2・1・3)ので、このクラシック・スペース★100の広さの会場だと、これで何とか納まる。ただ、3月のマウントあさまで練習したブルックナーなどでは、とても難しいだろう。
さて、今回、ヴィオラの参加者は、先週も参加のAさんと私の2人だけ。Aさんは裏、私は表を弾いていることから、私がトップ席に座ることになった。この宇奈月オペラの練習で、トップ席は初めてだ。
3月のマウントあさまの時は、横島先生も、練習途中でマスクを外され、弦のメンバーには最初からマスクをしていない人が少なくなかったが、さすがに当時と状況が変わった。横島先生はフェースシールドタイプのマスクをされて登場。弦はもちろん全員がマスク着用だ。
13時過ぎ、チューニングが終わり、冒頭に、横島先生からお話があった。
この練習が目的とする、9月の「湯の街ふれあい音楽祭 モーツァルト@宇奈月」が中止と決まったとのこと。昨日決まったそうだ。
ここにきての感染者の増加を踏まえ、9月にそれが治まると見通せないというのが、決定の理由とのこと。
一方、今年初めて計画された10月の東京公演については、行う方向であり、9月の音楽祭が行われるはずだった時期に、その練習を設定することを検討するとのことだった。
音楽祭が中止と聞いて、じゃあ、この練習も意味がないのでは? と最初は思ったが、東京公演に向けた練習にはなるのだと理解した。
練習が開始された。
序曲から、曲順に進んだ。
1幕9番まで終わったところで、換気を兼ねた休憩。
その後、2幕18番までやって、再度休憩。
そして、最後まで。
レシタティーヴォの一部を省略したが、ほぼ全曲を一通り練習した。
前回、2016年に、この「ドン・ジョヴァンニ」を演奏した時は、ハイライト公演だった。そのため、その時には演奏しなかった曲がいくつもある。横島先生から、「前回やっている曲とそうでない曲の差がすごい」との指摘。それはそうだと思うが、横島先生としては、前回演奏した曲を、4年経つのに覚えているのがすごい、ということらしい。
今回の練習では、とりあえず全曲をやったが、今後の練習日程等を勘案して、一部の曲をカットすることも検討されるようだ。
先週の分奏は、久しぶりの団体練習でもあり、この長いオペラを弾くのが、心身とも大変だったが、今回は、トップ席にいることもあって、そんなことは言っておられず、何とかがんばった。
それにしても、地獄落ちの場面は、やっぱりつくづくすごい音楽を書いたものだ。モーツァルトの天才を改めて感じる。こういう音楽を弾いていると、やっぱり、モーツァルトのオペラでは、「ドン・ジョヴァンニ」が最高傑作ではないか、という気がしてくる。
16:40頃、練習終了。
普段だと、有志での飲み会がインフォメーションされるのだが、今回は行わないとのことだった。これもコロナ対応。
音楽祭の中止に伴う、今後のことについては、事務局から改めて連絡が来るのを待ちたい。
※練習往復に聴いた音楽
メシアン 鳥のカタログ
ベルク ピアノ・ソナタ
ヴェーベルン ピアノのための変奏曲