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前橋汀子弦楽カルテット

26日(木)、かつしかシンフォニーヒルズで行われた、前橋汀子弦楽カルテットの演奏会を聴きに行った。

 

前橋汀子弦楽カルテット

 

日 時 2020年11月26日(木) 18:30開場 19:00開演

会 場 かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホール

演 奏 前橋汀子弦楽カルテット

曲 目 ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第4番ハ短調

    ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第11番ヘ短調「セリオーソ」

    ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調

    [アンコール] チャイコフスキー アンダンテ・カンタービレ

 

オール・ベートーヴェン・プログラムだった。

 

プログラム冊子から。

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本来のチェロのメンバーである原田禎夫氏が、新型コロナウイルスの影響で居住地のドイツから入国できず、代奏のメンバーを迎えての演奏会となったとのこと。

 

こちら、フライヤー。原田氏が載っている。

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ベートーヴェン・イヤーの今年、クァルテット・エクセルシオによる全曲演奏会(全5回)のセット券を購入し、10月に1回目を聴いたところだ(11番、9番、12番)。

また同じエクセルシオで、4番を今年1月に聴いている。

4番、11番を実演で聴くのは今年2回目。

 

また、この四重奏団の演奏会は、昨年1月にHakuju Hallで聴いている。その時もベートーヴェン・プロで、8番、今回と同じ14番だった。

14番は、同じ団体で2回目となる。

 

今回のプログラムは、初期、中期、後期からそれぞれ1曲選んだ形だが、私の好みからするとベストチョイスの1つで大変嬉しい。

(私の場合、初期からは4番、中期からは10番、11番、後期からは13番、14番、15番となる。組み合わせを作ると6通りになる)

 

私の席はF列12番。このホールでは客席間に半透明の仕切り板が設置されている。飲食店のカウンター席で見かけるような感じだ。もちろんコロナ対応だろう。ただ、すべての席にあるわけでなく、私の席の場合は左隣の人との間にはあって、右にはなかった。

 

このホールには初めて来たと思うが、座ると腰がだいぶ低く沈む。また、客席からはステージがあまり高い位置にない。奏者の足下は前に座っている人の後頭部と重なる。

 

4番は、時に緩急の呼吸や溜めを作りながらの演奏で、聴いているこちらの気持ちが運ばれる快感があった。

(その後の11番、14番ではそうした作り方はなかったように思う)

 

内声がとても充実していた。

 

1、2、4楽章とも最初のリピートはなし。

 

前橋さんは、カーテンコールも含めて、ステージに入って来た時、4人が位置につくのを待たずにお辞儀をされる。ソリストの習性?

(他の3人がピアノ椅子なのに対して、前橋さんだけ白い普通の椅子だった)

 

11番。やはり傑作だと思った。

 

独特の苦味がある音楽だ。

 

とても引き締まった、求心性のある演奏。4番で聴かれた緩急はなく、一気に走ったという感じだった。

 

この曲は一度弾いてみたいものだ。すごく難しそうだが。

 

休憩の後、14番。

 

やはり非の打ち所がない完璧な音楽だなあ、これは。

 

何と言えば良いのか。めったに食べることができない最上級のごちそうを、存分に味わい堪能できた、という感じだろうか。

 

川本(嘉子)さんのヴィオラは、全3曲にわたってすばらしかったが、特にこの14番もすごかった。4楽章の途中、チェロと2人だけになるゆっくりした変奏でチェロを圧倒する感じだったのを始め、ヴィオラが突出し過ぎると感じるほどの場面が何度もあった。

 

それからセカンド・ヴァイオリンの久保田(巧)さんの堅実な支えもすばらしかったと思う。

 

ところで、この日の3曲、どれも曲が終わったところでの客席からの拍手が早すぎた。これは残念だった。どんな演奏会でもそうだが、曲が終わったら、自分の心の中にひと呼吸演奏を反芻する時間は絶対必要だ。拍手をすることよりまずはその時間が大切だと思うのだが。

 

アンコールは、ベートーヴェンから何かかと思ったら、「アンダンテ・カンタービレ」。

 

ベートーヴェンの厳しい音楽の後だけに、とても心にしみた。

 

こちらは、前日、25日(水)の日本経済新聞夕刊の記事。

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プログラムに挟み込まれていたフライヤーによると、翌27日(金)、横浜での公演は、14番に代えて15番がプログラミングされていた。これも聴きたかった。

 

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