29日(金)、J:COM浦安音楽ホールで行われたクァルテット・エクセルシオの公開リハーサルを観に行った。
昨年からの5回にわたるベートーヴェン全曲演奏会は、本番に先立って公開リハーサルが行われる。
今回は、2月6日(土)に行われる第4回演奏会に向けたリハーサルである。曲目は、作品18の6曲(番号順に演奏)。
本番演奏はセット券を購入して全部聴く予定にしているが、公開リハーサルは第3回に初めて行った。今回が2回目である。
※前回の公開リハーサルの記事
クァルテット・エクセルシオ公開リハーサル
https://naokichivla.hatenablog.com/entry/2021/01/10/063131
ハーモニーホールに入る時、浦安オケの団員(チェロ)のSさんと遭遇した。公開リハーサルは初めてとのこと。
入場時にもらったペーパー。
開始10分ほど前に、チェロの大友肇さんが登場、チューニングをしてさらい始めた。その後、他のメンバーも順次着席。
それぞれがさらっているのを聴くと、FdurかBdurのような調性。1番? あるいは6番か?
セカンドの北見春菜さんは、譜面台に鉛筆をマグネットで取り付けてあって、しきりと楽譜に書き込みをされている。
定刻となり、MCのKさんが登場。KさんはJ:COM浦安音楽ホールのスタッフであり、浦安オケの団員(チェロ)でもある。
KさんのMCで、今回のリハーサル曲目は6番の1楽章と2楽章であることがわかった。
Kさんの紹介で、実況の渡辺和氏と解説の髙橋渚さんが呼び入れられ、リハーサルが始まった。
スコアが映し出される。
まず1楽章。提示部までが通して演奏された後、曲頭に戻ってメンバー間で色々話をしながらの返し練習になった。
テンポ感、ダイナミクス、クレッシェンドはどれくらいまでするか、4人で揃えるべき音の長さ、等々。
「ここで集合したい」という場所の確認なども。
同じ箇所を何度も何度も繰り返し試したりするので、なかなか進まない。
展開部以降には進むことなく2楽章へ。こちらは練習記号Fの前まで。
伴奏となるセカンド以下の3人が弾く8分音符の音色、鳴らし方について何度も試したりしていた。
この間、渡辺氏の実況、髙橋さんの解説がかぶさる。
前回の「大フーガ」の時よりも実況・解説がわかりやすかった気がした。曲の違いだろう。
弾き方を変えることによって、響きが明らかに変わる場面があり、髙橋さんが「響きが全然違いますねえ」と拍手を送ったりしていた。
前回は、公開でない普段のリハーサルでこういうことをやっているんだろうか、と感じた。今回思ったのは、少なくとも、こんなに具体的な言葉を使ってのやりとりはないだろう、ということ。客席にとってわかりやすいやりとりを心がけられているのだろうと思った。
ただ、リハーサルの着眼点、ポイント、前記のようなテンポ感だとかダイナミクスの統一だとかは、この通りなのだろう。そして、数小節にとても時間をかけて繰り返し確認するのも実際通りだろうと思う。
このレベルの四重奏団では、ここまで細かいことに深く入り込んで音楽作りをしているのだ、とわかった気がした。
10分休憩が入り、その後、1楽章、2楽章の通し演奏が行われた。
リハーサルでの議論の結論が聴けて興味深かった。
来週の本番は、6曲まとめての長い演奏会になるが、その最後に弾かれる6番がとりわけ楽しみになった。
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今回の公開リハーサルについての投稿
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