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オーケストラ・モデルネ・東京第2回演奏会本番終了<1> 緊急事態宣言下の練習、本番

6日(土)、オーケストラ・モデルネ・東京の本番が終了した。

 

●オーケストラ・モデルネ・東京第2回演奏会

日 時 2021年3月6日(土) 13:30開場 14:00開演
会 場 大田区民ホール・アプリコ大ホール
指 揮 篠﨑 靖男
管弦楽 オーケストラ・モデルネ・東京
曲 目 モーツァルト 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲
    マーラー 交響曲第10番嬰ヘ長調 アダージョ
    シベリウス 交響曲第7番ハ長調
    シベリウス 交響詩フィンランディア

    (アンコール曲なし) 

 

高校の先輩であり、浦安シティオーケストラのオケ仲間でもあるT氏(オーケストラ・モデルネ・東京の団長)の誘いで、初めて参加した。

 

青山学院大学京都大学のOBOG、高田馬場管絃楽団のメンバーを中心に結成された若いオーケストラである。団としても若いし、メンバーも若い方が多い。

 

今回の演奏会は、昨春行われるはずが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期されたものである。

 

私自身はそうした経緯は存じ上げず、今回の延期開催にあたり参加のご縁を得た。

 

練習は昨年12月に始まり、今年1月から本格化したが、それがちょうど再度の緊急事態宣言が出された時期に重なり、このたびの本番までには大変な紆余曲折があった。

 

練習の多くは夜に設定されていたが、宣言を受けた練習会場側の方針により、20時までしか使えないことになった。時間帯の繰り上げ変更や追加の練習日設定などがあるのかと思っていたが、そうした話は出てこない。充分な練習が確保できないとすると、ひょっとして演奏会が中止されるのではないか、と想像したりしていた。

 

しかしそのような話もなく、時間短縮されながらも予定の練習を消化していった。電子チケットの取り扱いを含む演奏会広報も始まり、演奏会を行うことに団として強い意思があることを感じた。

 

アマオケの多くは、練習場所確保難を始めとするコロナ禍の苦境にあって、活動が止まっていると察する。浦安オケもそうだし、しばしば参加させていただいている津田沼ユニバーサル交響楽団もそうだ。

 

ただ、モデルネにあっては、篠﨑先生が練習時にこういう話をされた。コロナの状況はまだまだ長く続くだろう。何もなかったのごとく前のような活動ができる日は遠い。そうした中では、何かの制約を我慢しながら音楽をやっていると考えるのでなく、今の状況下でどうやったら音楽ができるかを考えるべきだ。感染予防対策を万全に講じた上で、演奏する時は音楽にだけ集中するようにしたい。今の時代にあって音楽を奏でることの幸せを大切にしたい。

 

先生のこのお考えに、おそらく多くのメンバーが共感を抱いて活動をしてきたと思う。

 

ところが、肝心の本番会場、調布市グリーンホールが、緊急事態宣言下で18時退館の方針を打ち出した。我々の予約は午前中ゲネプロ、夜本番だが、そうした既存の予約も含めての18時退館指示だった。

 

これは大きな危機であり、運営メンバー間では真剣な検討が行われたと聞く。一時は、調布の本番当日、午前中予定のゲネプロを見送り、その時間帯を本番とする案が出された。その後、同じ日の午前午後、大田区民ホール・アプリコ大ホールの予約が取れたことから、日を変えずに、会場と本番時間帯を変更(午前中ゲネプロ、午後本番)して行うことが、半月前というタイミングで急遽決まった。直前と言っていい時期の会場変更は大変な決断だったと思うが、関係各位の議論では、何とか演奏会を開催したいという一念で、迷いなく決まったそうだ。

 

私のようにここ何ヶ月か参加しただけの者からすれば、この状況での本番は無理ではないか、とつい思ってしまうような状況だったが、推測するに、昨年の中止、延期の時から関わっている皆さんにしてみれば、延期開催の今回までまた流したくないという気持ちが強かったのだろうと思う。とにかくやるんだ、と。

 

本番の6日、午前のゲネプロ、午後の本番と、一緒に演奏していて、皆さんのそうした思いがひしひしと伝わってきた。

 

今回、コロナ禍にあって、弦のメンバーを揃えることには困難があったようだ。当初参加予定でその後不参加の判断をされたメンバーもおられたと聞く。私に声をかけていただいたのもそうした経緯による面もあっただろう。ヴィオラは練習が始まってからも人数が集まらず、7人となったのは割合最近のことだ。

 

弦の人数は、前半が10・8・7・6・4、後半が9・9・7・6・4だった。マーラーシベリウスだったら、もう2プルトずつくらいはほしかったところだが、集(つど)った人数でめいっぱい演奏できたことで、何ら不足はなかったと思う。