naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

国立駅が取り壊されてしまう

JR国立駅が、中央線の高架化工事に伴い、取り壊されてしまうことになったそうだ。

この件は、mixi国立市のコミュニティでは、だいぶ前から情報を得ていたのだが、ネットで検索した毎日新聞の報道では、いよいよ本決まり、どころかもう今週末には実行されるのだという。

毎日新聞によると、
  9月22日に市議会で解体が正式決定
  市議会は駅舎の保管を求める動議も可決
  10月8日夜には高架化工事が開始
  その時点で駅には工事用の囲いがかけられ、三角屋根は見られなくなる
  10月上旬から解体作業が開始
  12月中には用地が更地になる
  高架化工事終了後に、元の場所に再築の話もある
とのこと。

国立駅。大正15年にできたという。私の父親と同い年だ。今年で80年。

私の半世紀を超える人生の中で、国立に住んだのは、大学後期課程の僅か2年。
前期は小平在住、しかし大学オケの練習では国立の部室に通ってはいた。

例えば国分寺、また荻窪駅は、今や30年前の在学中とは一変した駅になってしまった。
そんな中、国立駅は、自動改札は設置されたものの、改札付近も、ホームも、基本的に私が大学に通っていた頃のままのたたずまいで今に至る。
駅前の店がずいぶん入れ替わり、多少の変貌を遂げながらも、駅舎だけは昔のまま、俗化されない文教地区、国立にふさわしい、アンティックな風情を保ち続けてきた。
国立を訪れるのは、年に何度もないことだが、駅のホームに下り立ち、改札を出るたびに、ああ、国立は変わっていない、と感じさせてくれたのは、他ならぬ国立駅そのものだった。

国分寺荻窪
30年もたてば、時の流れの中で、変わっていくもの、なくなっていくものは、当然ある。
それはわかっている。
だから、国立駅だけが、変わってほしくない、というのは、それも、たった4年しかかかわりを持たなかった者がいうのは、単なるノスタルジーに過ぎない。
わかっている。

今、そこに住んでいる人、長くそこに住んでいる人に比べて、言う資格はないのだろうと思う。

しかし、やっぱりさみしい。

国立駅の最後の姿を写真に収めに行こうと思った。
しかし、情報を得るのが遅すぎた。うかつだった。
今度の週末は、金曜から土曜にかけて出張。日曜は浦安オケの練習がある。その晩には、工事用の囲いがかけられてしまうのだ。月曜は祝日だが、かけつけても遅い。

そんなに思いがあるなら、日曜はオケの練習などかなぐりすてて、行ってくるのが本当なんだろうな。
土曜は九州出張から夜遅くの帰京だが、日曜、朝早く国立に行って、その足でオケ練に行こうか。

昨晩、国立近隣にお住まいのマイミク、大学オケ時代の仲間の式部さんにメールを出して、写真撮ってきてくれませんか、とお願いしてしまった。
取り壊しを知って、ついつい情緒的感傷的な気分になって、わがままなお願いをしてしまった。
反省して、謝罪のメールを出したのだが、早速に行ってきて下さったとの返信。恐縮した。

体力的に無理がきいたら、今度の日曜日、やっぱり自分で国立へ行ってみようか。きついかな。