naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

何と残酷な幕切れ

プレーオフ第2ステージ第2戦は、斉藤和投手と八木投手の息詰まる投手戦の末、9回裏、日本ハムがサヨナラ勝ちでリーグ優勝を決めた。

勝負である以上、勝者と敗者に分かれることは当然なのだが、それが何と残酷なことかと思わされる好勝負、名勝負だった。
セカンド仲沢からベースカバーのショート川崎への送球、もう一瞬早ければ、フォースアウトで延長戦突入だった。
本当に紙一重のプレーが、運命を大きく分けた。

ホークスとしては、王監督が観戦するという地元ヤフードームに、どんなに帰りたかっただろう。
プレーオフに敗れたのもさることながら、そのことが悔しかったのではないか。

ゲームセット後、マウンドに崩れ落ち、両脇をカブレラズレータに抱えられながら、号泣してベンチに下がった斉藤投手の心中は計り知れない。
どの部門でも松坂を抑えての投手四冠、これ以上ない最高のシーズンだった筈だ。
しかし、第1ステージで、その松坂と投げ合って0-1の敗戦。
そして今日、八木と投げ合って、これも0-1の敗戦。
まさに紙一重紙一重。何かちょっとしたプレーが一つでも違っていたら、栄光は彼の頭上にあった筈なのに・・・。

打線が、もう少し援護してやれなかったものか、と思う。
しかし、今日のゲームについて、厳しく見るなら、サヨナラのホームを踏んだこの回先頭打者の森本選手に、フォアボールを与えたのは、他ならぬ斉藤投手自身だったのも事実だ。

ともかく、斉藤投手に望みたいのは、くさらないでほしいということだ。
おそらく、四冠の喜びもふっとぶ悔しさだろう。
それが、来シーズンにまで影響しかねないのでは、と思う。
それだけはないように祈りたい。
来年、今年と同じように立派な成績をあげた上で、優勝してほしい。それが見たい。

しかし、ファイターズ、25年ぶりの優勝、これについては、祝いたい気持ちはある。
一番優勝から離れていたチームの久々の美酒を、素直に称えたい。
駒大苫小牧に続いて、プロでも北海道本拠のチームが優勝したのは、意義深く感じる。
これで、新庄選手には最後に最高の花道ができた。
こうなったら、個人的には中日よりは日本ハムを応援したい。
新庄の活躍で日本ハムが日本一になり、引退を撤回でもしたら、いかにも新庄らしいと思うのだが。