naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

11月場所初日

11月場所が開幕。

日曜日、初日にもかかわらず、惨憺たる入り。
地方場所の中で、九州はいつも一番熱狂的だったという印象があるのだが、ここ何年かはさみしい限りだ。

白鵬が不慮のケガでの全休。まったく残念だ。先場所の不振から立ち直って、連続優勝くらいで横綱に上がってくれるのではないか、との期待も持っていたのだが。

今場所、テレビで見る限り、土俵の色が妙に赤茶けて見える。例年の九州でもこんな感じはなかったように記憶するが。

東京場所常連の山田さん(オリンピックおじさん)が、はるばる博多までやってきての観戦。
東京と同じ、向正面の桝を押さえられるコネがあるのか。

寶智山は、片山の突きに主導権を握られたが、土俵際攻め込まれたところで、左前まわしをとり、引きつけて出ての逆転。力強さを見せた。

豊真将は、豊ノ島と互いに低い体勢の頭四つ。
豊真将側からの攻めが乏しく、それでも攻めに転じたところを、豊ノ島にうまく距離をとられてはたかれた。
豊真将としては、途中引く場面もあり、いいところが見られなかった一番。

高見盛は、新入幕の鶴竜との一番、離れた展開となったが、どこかで右でも左でも差せばと思って見ていると、とうとう差すことができず、最後はふりほどかれるような形で土俵下に落ちた。
地力の差はあるはずなのにふがいない。

もみあげをはやしての本場所復帰、把瑠都玉乃島は、把瑠都が突き起こしてからのはたき。
上背を生かして、相手との距離をうまくとってのはたきは、なかなか残せないようだ。
把瑠都の相撲は、ケガをする前と変わっていない印象。

旭天鵬は、充分の両まわしを引きつけて寄って出たが、さすがに栃乃洋旭天鵬の左下手を切っての左下手投げ。本当に栃乃洋の左からの投げは強い。

稀勢の里時天空は、稀勢の里が最初の立ち合い、相手に充分手を下ろされて嫌い、二度目は早すぎる突っかけ。
精神面が危ぶまれたが、3回目に立ってからは、右上手をとって引きつけ、左からははさみつける形で出て、わりだし気味に攻めきった。
体勢としては不安定な要素もあったが、まずまずのスタート。

普天王琴光喜は、立ち合い琴光喜が渋り、しかし再度普天王が手を下ろして立とうというそぶりをみせたものの、最終的に嫌った。琴光喜に豪胆なところがないのはいつものことだが。
立ってからの琴光喜は、ばたばたした相撲。地力の差で勝ったという感じだが、自分の形でがちっと持っていくところがまったくない。内容的には見るべきところのない相撲。

雅山は、琴奨菊に一応突いて出たものの、押し込むことができず、すぐはたいての勝ち。
雅山としては、見るべきところがない一番。むしろ、琴奨菊の前に出る力が目についた。

花道からの入場の時点で、大変な大歓声の魁皇は、過去9勝負けなしの岩木山相手ということで、余裕があったか、立ち合いすぐ右上手をとっての投げ。
しかし、地元のファンのこれだけの歓声の中で相撲をとれる魁皇という人は、幸せな力士だと思う。

楽しみな栃東安馬の一番は、当たりは安馬だったが、やはり栃東は小さい相手ととるのがうまい。基本的には栃東ペースの相撲。
安馬は右下手をとって持ちこたえようとしたが、栃東の動きに負けた。
時々思うことだが、安馬という人は、とったまわしを軸に、頭をつけたりして食いつく相撲をとらない。
栃東あたりが相手だと、ちょっと苦しくなるのもやむを得ないところだ。

琴欧州改め琴欧洲は、難敵黒海との相撲。
しかし、立ち合いから頭を下げ、前さばきよく攻め、二本差してまっすぐ出た。
黒海には何もさせなかった。
琴欧洲大関に上がる前のいい相撲を思い出させる一番だった。

千代大海安美錦は、千代大海が万全の突きで一方的。
過去負けなしの相手だけに余裕があったか。安美錦は何もできず。

結び、朝青龍露鵬は期待の一番。
果たせるかな、露鵬が立ち合いから厳しい攻めで出て、途中一瞬二本差しに成功、横綱の後ろにまわる場面も作った。
しかし、そこを突いて勝負を決めるだけのスピードがなく、朝青龍の立ち直りを許した。
横綱は、いい体勢を作れず、あわやという相撲。スピードと地力で勝ったという一番だが、ちょっと今場所の先行きに不安を感じさせるすべりだしとなった。