naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

明日の本番で演奏する曲のこと③~チャイコフスキー交響曲第5番

メインはチャイ5である。

チャイコフスキーの4番から6番を3大交響曲と呼ぶが、この内、出会うのが一番遅かったのが5番だった。

6番(「悲愴」)は、高校時代にクラシックのレコード集めを始めた時、「運命」「第九」をまず買った後、標題付きの有名交響曲を集めようと、お年玉でカラヤンのレコードを買った(同じ時期、「未完成」「新世界」「幻想」も手に入れた。
4番は、大学に入って1年生の時に、小澤征爾=パリ管のレコードを買って聴いた。
5番については、聴いたことがないままにしばらくが過ぎた。

2年生になり、大学オケに後輩たちが入ってきた。1年生のチェロでSという後輩がいて、彼もレコードコレクターだったり、歌謡曲に詳しかったり、話題が合ったので、親しくなり、今に至るまでつきあいが続いている。
たまたまある日、確か国立駅前の東西書店の前でだったと思うが、一緒に歩いていてチャイ5の話になり、私が「5番は聴いたことがないんだけど、どういう曲なの」と聞いたら、Sが「まあ、メロディの美しさでは一番でしょうな」と言った。

しばらくして、バーンスタインのレコードを買った。私にとって初めてのチャイ5のレコードは、青い湖の美しい写真のジャケットだった。
当時私は下宿の4畳半の部屋にはステレオを持っていなかったので、買ったレコードは、友人宅に持って行って聴かせてもらっていた。
このバーンスタインのチャイ5も、そのチェロのSの下宿の部屋で聴いた。
確かにメロディの美しいシンフォニーだった。
以後、今日まで好んで聴く音楽の一つになったのだった。

自分で演奏するのは、今回で4回目だと思う。

最初は、大学を卒業して1年後の79年5月に、大学オケと津田塾大学の合同演奏会で、OBトラとして弾いた。
次はその16年後の95年3月、今のオケに入団して最初の本番のメインがチャイ5だった。
01年9月にはユニ響(津田沼ユニバーサル交響楽団)でも弾かせていただいた。
そして、今回である。

以前も書いたが、私が入団してから今日までの間、市民演奏会で「第九」とモツレクを2回ずつ演奏したのを別にすると、これまでに自前の定期演奏会で、同じメイン曲をとりあげることはなかった。毎回違うメイン曲だった。
しかし、とうとう今回、私にとっては初めて、自分のオケで2回目のチャイ5となった。
(ちなみに「悲愴」は、99年4月に演奏しているが、4番はまだやっていない)
それだけ古株になったということだ。前回は39歳、そして今51歳。

ということで、本番での演奏経験は比較的豊富な方なのだが、やはりこの曲は難しく、回数を重ねてきてもなかなかきちんと弾けない。特にフィナーレが危うい。弾きにくいE-durの部分もあるし。
半年練習を重ねてきて、やはりいい曲だと思う反面、フィナーレの最後、フェルマータで一旦止まった後にマーチに入ってからの2ページというのは、やはりあまりにも通俗的、大衆受け、大団円に過ぎるかなという気もしている。

今、オーマンディのRCA盤を聴いている。

明日は、団内指揮者のK氏からも日頃言われていることだが、冷静に。
曲の美しさや興奮に溺れることなく、落ち着いて冷静に、できるだけ正確にきちんと弾くことを心がけたい。特にフィナーレは。