naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

5月場所6日目

毎度おなじみ向正面の「オリンピックおじさん」山田さんが、今場所は休場がちだ。
2日目、3日目はみかけなかったし、今日もいなかった。
昨日はおられたが、いつもと違って席をあちこち移動したり、周囲のお客さんに誰かれなく話しかけたり、扇子をふりまわしたり、という行動がなく、妙におとなしかった。
体調が思わしくないのだろうか。心配だ。

今日は、西だまりに林家ペーさんがきていた。

十両は、把瑠都が今日も勝って6戦全勝。
豪栄道が、1勝5敗。ちょっと栃煌山との差が縮まらない。早く幕に上がって追いついてほしいのだが。

普天王が、栃乃花に勝って6戦全勝。
左四つにわたりあえば、基本的には普天王に分があると思うが、しかし今日も立ち合いから上手をとるまでが遅い。今場所は、常に左は先に差すが、右はバンザイの形から上手をさぐっていくことが多い。
この位置だからそれで通用するわけで、その点がまだまだだ。

北勝力はいい突き。玉春日の元気のなさもあるにせよ、この人は、いい時は本当にいい。

栃乃洋里山は、勝負判定に疑問。
土俵際もつれて、里山の突き落としに栃乃洋がたたらを踏む形で、栃乃洋は赤房下、里山は東だまりにつんのめりながら落ちた。
土俵を飛び出すタイミングは同時に見え、軍配は栃乃洋
間違いなく物言い取り直しだと思ったのだが、物言いもつかず。
NHK正面解説の北の富士さんは、物言いまでの相撲ではなかったと言ったが、納得できない。

全勝の出島は、過去7勝16敗と分の悪い若の里との対戦。
立ち合い、若の里がうまく左を差して組み止めた。これで若の里有理かと思ったが、どういうわけか若の里がそこから動かない。
よかった頃の若の里であれば、左を返しながら上手をさぐるところだが、そういう動きが見えない。
結局、出島にふりほどかれるような形で、突き落としに落ちた。
若の里が不元気だということだろう。ちょっと心配だ。

鶴竜朝赤龍は、楽しみな一番。
立ち合いから突き合いになったが、真っ向からぶれずに突いたのは朝赤龍。今場所の朝赤龍は、非常にきちんとした正面からの攻めが目立つ。
一方の鶴竜は、今日も攻防の中で根負けして引いたことで、体勢を崩した。
鶴竜には、もっとしぶとく愚直な相撲を望みたい。

稀勢の里豪風は、立ち合いタイミングが合わず、ふわっと立った。
しかし、稀勢の里は相手をよく見てはたきでさばいた。地力の差が現れた一番。

栃煌山時天空は、短い相撲に終わった。
時天空が立ち合い左から張って、左をのぞかせてすぐ肩すかし。
懐の深さを生かしてうまく距離をとっての肩すかしに、栃煌山も前に出る足がついていけなかった。

琴奨菊豊ノ島は、日頃仲がいい同士の対戦だが、豊ノ島がけがをしているだけに、琴奨菊は、立ち上がってから、ちょっととりにくそうだった。
左を差してどんどん前に出る、いつもの厳しい攻めが出ない。
逆に豊ノ島は、それに乗じて得意の二本をのぞかせたが、ここから琴奨菊は、少し思い直したように、左右からはさみつけて前に出た。

琴光喜豊馬将は、本来楽しみな一番だったが、両者調子が今一つなだけに、凡戦に終わった。
立ち合い琴光喜は相手の顔を張って先手。右四つの攻防となった。
豊馬将も低い体勢ではあったが、前に出る攻めがなく、土俵を詰まった。
そこを琴光喜が肩すかしで転がした。
琴光喜は、大してほめられる相撲ではないが、それ以上に、豊馬将は、攻めに進境を見せた先場所のいい相撲が出ていない。

白鵬安馬。過去の対戦成績は大関の4戦4勝。
安馬にとっては、とりにくい相手だ。白鵬は、小さい安馬に突かれても、崩されるとは思えないし、安馬が食いついたとしても、そこから攻めて勝つイメージがわかない。
さて立ち合い、白鵬は立ち遅れ、踏み込みがない。
安馬の鋭くつっこんで突き起こしての攻めに、白鵬は下がったが、もちろん余裕はあった。
相手をよく見て、突きで反撃した。
今日の白鵬は足の運びもよく、相当余裕を持った相撲だった。

千代大海安美錦は、過去大関の11戦全勝。
千代大海の細かい突きに耐えながら、今日の安美錦は、左から右と前まわしに手がかかったのだが、すかさず千代大海が引き落とし。安美錦はもろくも落ちた。やはり合い口というものだろう。

魁皇玉乃島は、両者頭から当たった。
低く攻め込んだのは玉乃島の方だったが、魁皇は右腕を伸ばしてこれを止め、相手の左を引っ張り込んで左四つに持ち込んだ。
そして、相手の肘をきめるように右から小手に振りながら前に出た。
今場所の魁皇は流れがいい。今日も思い切った相撲だった。

しょっちゅうカド番を繰り返し、もういい加減引退したらどうか、と思っていたベテランの両大関が、単に6戦全勝なだけでなく、内容も非常にすばらしい。
お見それしました、というところだ。これまでのところ。

琴欧洲は、黒海の突きに下がり、ちょっと上体が起きかかったが、機を見て抱き込むように左四つに組み、一気に東に走って決めた。
私は、琴欧洲にいつもこういう豪快な相撲を望みたいのだが・・・。

結び、全勝の朝青龍と全敗の垣添は、過去の対戦も横綱の11戦無敗。
この状況では、垣添には失礼ながら、見なくてもいい相撲とさえ思える。
立ち上がってからの相撲は、やはりどうにもならない。
垣添は、低く必死に攻めるのだが、通じない。横綱が余裕をかましてのはたきにあしらわれた。

これで、昨日まで全勝の7人、
  朝青龍
  白鵬
  魁皇
  千代大海
  朝赤龍
  出島
  普天王
が、全員6戦全勝。

明日以降がますます楽しみな展開だ。