naokichiオムニバス

69歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

11月場所13日目の土俵から

13日目にして、やっと満員御礼。どうかすると、1回も出ないのではないかと思ったが。

46歳で現役最年長、戦後の最年長力士としての記録も持つ、序二段の一ノ矢がとうとう引退を発表。
最高位は東三段目6枚目、24年間の取的生活という生き方をどう評価していいのか、難しいところだが、毎場所、スポーツ新聞の相撲欄の「幕下以下の注目力士の成績」を見て、成績を気にはしていた。
そこから名前が消えるのはやはりさみしい。

三段目で境川部屋佐田の海が優勝。
あの、元小結佐田の海の息子なのだそうだ。ここにもまた二世力士が。

土佐ノ海若ノ鵬
若ノ鵬が勝ち越し。
しかし、何度も書いてきたが、この人といい、把瑠都といい、相撲の基本がまだちゃんと身についていないところがある。そういう段階の力士が、幕内に上がってきてしまう状況を、どう考えたらいいのか。
かつての外国人力士、高見山小錦の場合は、圧倒的な体重差を武器にした突き押し相撲で、下位力士を蹴散らしてきたところがあった。
しかし、今の外国人力士にそういう側面はない。とすると、彼らの基本不備の部分を突けず、敗れてしまう日本人力士自体にも、基本に欠けるところがあるということなのだろうか。

嘉風垣添
そんな相撲の後、嘉風垣添の、いい突き押しの攻防を見ると、ほっとする。
勝負は垣添だが、勝敗はどちらでもいい。こういう相撲を見られることが嬉しい。

玉春日栃煌山
栃煌山に詰めの甘さが出た。
やはり体調が万全でないのだろう。6勝7敗。幕内残留の危機だ。

豊響北勝力
これもいい突き押しの攻防だったが、突き合うと、まだわずかに北勝力の方が地力にまさるか。

出島=若麒麟
若麒麟が、元大関に臆せずよく突き起こして西へ攻め込んだが、出島も弓なりになりながら、さすがに今場所好調なだけによく残し、左を差して逆襲。
これで9勝。2ケタも夢ではなくなってきた。三役復帰は堅い。

稀勢の里普天王
当然の左四つから、稀勢の里が無難な寄り身。大きな難はないが、やはり物足りない。

豊馬将=玉乃島
互いに低い体勢で辛抱した後、豊馬将が攻め勝ったが、豊馬将はまったく本来の相撲が出ていない。

琴奨菊豊ノ島
琴奨菊が三役で初めての勝ち越し。
立ち合い豊ノ島のもろ差しねらいを封じて、左四つに組み勝ったのがよかったが、その後の寄り身では、いつもより腰の低さがなく、勝負をつけきれなかった。最後は投げで決めたが、勝ち越しへの意識があったのか。

安馬時天空
安馬も勝ち越し。上位を食った割には遅かった。
今日は、突き合いの中から、機を見てすばやく二本差して抱きついた。黒房下へ一気の出足。
今日はいい内容だった。

琴光喜安美錦
琴光喜は、安美錦の変化に体勢を立て直せぬまま。
もろかった。大関としてはふがいない相撲。

千代大海把瑠都
優勝争いのトップを並走する2敗同士の対戦は、大関の完勝。
千代大海が、立ち合いいい当たりからの突きで、把瑠都に横を向かせた。
把瑠都は、やはり立ち合いが高い。踏み込まず、当たらずで、伸び上がるような立ち合いでは、どうにもならない。
千代大海は勢いが衰えない。これで明日の横綱戦も楽しみだ。

白鵬魁皇
ちょっとこれは仕方がない、という相撲。
白鵬は、組むことを避けると決めていたようで、終始離れての相撲が成功。あとは相手をよく見てあしらった。

2敗 白鵬千代大海
3敗 把瑠都