人並みには飲めるものだから、ついつい度を過ごしてしまって、翌日苦しむということがしばしばある。
二日酔いの症状は人によって色々らしいが、私の場合は、まず頭痛。あと、むかつきを伴うこともあるが、これは毎回ではない。
呑兵衛の性(さが)で、「二日酔いにならない程度でやめておく」という方向になかなかいかない。
むしろ、「好きなだけ飲んでも二日酔いにならない」ことが可能なら、と思ってしまう。
そんな工夫として、若い頃は、よく宴席の前に牛乳を飲んでいた。
「牛乳を飲んでおくと、胃に牛乳が膜を張るので、アルコールの吸収が遅くなる」という話を聞いたからだ。
本当か嘘かはわからない。
「牛乳を飲んでおくと、胃に牛乳が膜を張るので、アルコールの吸収が遅くなる」という話を聞いたからだ。
本当か嘘かはわからない。
平成に入った頃だろうか、「ガンバレ肝太郎」というドリンク剤が出た。しきりとテレビでコマーシャルをやっていた。
これはいいかも、と思って飲んでみたが、私には「激マズ」だった。
その後、JTフーズから、「かき麻呂」というドリンクが発売され、これを薬局で見つけた。
飲んでみると、「肝太郎」よりははるかにおいしい。
飲んでみると、「肝太郎」よりははるかにおいしい。
ということで、宴会の前にはこれを飲むことにした。結果もまずまず順調であった。
八丁堀駅からの通勤路にある薬局にいつも置いてあったし、東京駅の大丸のエナジープールというドリンク剤の店にもあったので、常に買いだめをしておいて、鞄や会社のデスクの中に常備していた。
飲みを伴う出張の時も、泊数に応じた本数を持って行った。
飲みを伴う出張の時も、泊数に応じた本数を持って行った。
「かき麻呂」は、飲酒前に飲んで下さい、と書いてあるわけではなかった。
単に個人的なジンクスとして、経験上、その方がひどい二日酔いにならないで済むような気がした、というだけのことではあった。
単に個人的なジンクスとして、経験上、その方がひどい二日酔いにならないで済むような気がした、というだけのことではあった。
この習慣は10年以上続いていたのだが、その「かき麻呂」が入手しづらくなっていった。
まず、前記の薬局で扱わなくなってしまった。
この薬局の店主は、私が頻繁にまとめ買いしていたのがよっぽど印象に残っているようで、他の薬だって買っていたのだが、以後時々私が顔を出すたびに、
「お客さまは、以前、かき麻呂をよく買っておられましたよねえ」
「流通ルートの関係で扱わなくなってしまいまして・・・」
といつも話しかけてきたものだ。
この薬局の店主は、私が頻繁にまとめ買いしていたのがよっぽど印象に残っているようで、他の薬だって買っていたのだが、以後時々私が顔を出すたびに、
「お客さまは、以前、かき麻呂をよく買っておられましたよねえ」
「流通ルートの関係で扱わなくなってしまいまして・・・」
といつも話しかけてきたものだ。
大丸のエナジープールも、店自体がなくなってしまった。
購入方法としては、自動販売機だけになった。
JTのドリンク剤の自動販売機は、そうあちこちにはないが、今でもある「ローヤルスター」などと一緒に「かき麻呂」も入っていることがあった。
店頭で購入できなくて若干不便にはなったが、これらの販売機に行けば買えるので、在庫が乏しくなると、小銭をたくさん用意して(東京駅の販売機は札が使えないタイプだった)、コンビニのレジ袋を持ってまとめ買いに行ったものだった。
ところが・・・。
3年くらい前だろうか、時期を前後して、これらの販売機から「かき麻呂」が消えてしまった。
正確に言うと、東京駅の方は、ある時行ったら、販売機自体が撤去されてなくなっていた。
新浦安駅の方は、販売機はあったが、中身がリポビタンDとかそういったものになってしまっていて、この時はずいぶんショックを受けた。
新浦安駅の方は、販売機はあったが、中身がリポビタンDとかそういったものになってしまっていて、この時はずいぶんショックを受けた。
たまりかねて、JTフーズに電話をした。
もう10年来、「かき麻呂」を愛用してきたことを切々と訴え、販売機でも買えなくなって困っていると話した。
もう10年来、「かき麻呂」を愛用してきたことを切々と訴え、販売機でも買えなくなって困っていると話した。
電話に出たお姉さんが、それは申し訳ありませんと言いながら、いいことを教えてくれた。
「特売屋にじべっかい」というサイトがあり、ここを通じて販売しているというのだ。
「特売屋にじべっかい」というサイトがあり、ここを通じて販売しているというのだ。
地獄に仏というのはおおげさだが、救われた思いで、このサイトにアクセスし、箱で宅配してもらうようになった。
これで一息ついていたのだが、更に苦難が襲ってきた。
JTフーズ自体が、「かき麻呂」の販売をやめてしまったのである(笑)。
JTフーズ自体が、「かき麻呂」の販売をやめてしまったのである(笑)。
これを最初に知った時には、もう、「手も足も出ない」というか、お手上げという気持ちであった。
しかし、仏はまだいて、関連の情報として、「かき麻呂」の後継商品として、「梅見舞」というのが新発売になることがわかった。
ところが(笑)、この「梅見舞」、その「特売屋にじべっかい」では取り扱ってくれないのである。
にじべっかいに、メールで問い合わせというか、お願いをしたのだが、いずれ扱うようになったらお知らせします、というような回答だった。
ちなみに、現在でも、扱ってくれていない。
にじべっかいに、メールで問い合わせというか、お願いをしたのだが、いずれ扱うようになったらお知らせします、というような回答だった。
ちなみに、現在でも、扱ってくれていない。
またまた対応に窮してしまった私は、再びJTフーズに訴えの電話を入れた。
「かき麻呂」がなくなって目の前が暗くなった思いであること。
代わりに「梅見舞」が出ると聞いたが、「にじべっかい」では扱ってくれないこと。
代わりに「梅見舞」が出ると聞いたが、「にじべっかい」では扱ってくれないこと。
どこへ行ったら買えるのか?と。
そうしたら、JTフーズの千葉の営業所を教えてくれた。
通常小売りはしていないが、引き取りなら売ってくれるという。
通常小売りはしていないが、引き取りなら売ってくれるという。
早速電話した。事情を縷々説明したところ、それであれば届けてあげましょう、と言う。
そんなことで、箱でのまとめ買いを、何度かして今日に至った。
書き落としたが、「かき麻呂」も「梅見舞」も、1本300円。
缶ビールの500mlの値段である。これを宴会のたびに十数年飲んできたのだから、思ってみればかなりの投資だ。
缶ビールの500mlの値段である。これを宴会のたびに十数年飲んできたのだから、思ってみればかなりの投資だ。
ところで、その「梅見舞」の在庫が残り少なくなってきた。
いつもなら、またJTフーズの営業所に電話して、向こう半年以上はもつだけの量を買うところなのだが、はたと気がついた。
いつもなら、またJTフーズの営業所に電話して、向こう半年以上はもつだけの量を買うところなのだが、はたと気がついた。
コンビニでよく売っている「ウコンの力」でもいいんじゃないのか?
あれなら、それこそどこででも売っているし、1本200円だ。
その方がずっといいじゃないか。
その方がずっといいじゃないか。
上の写真は、当面お別れの「梅見舞」の最後の1本。
それにしても、こうまでして深酒をしたいんだね、私は。