１月場所４日目の土俵から

市原と栃煌山は、栃煌山の攻めが今一つ。市原がやっと重さを生かした相撲を見せてくれた。

嘉風は、張り手にこだわったのが悪く、龍皇に中に入られた。

高見盛は、立ち合いもろ差し。玉乃島は、左右からきめようとしたが、高見盛の差し手のかえしがよく、西へ寄った。

普天王が春日王にいい相撲で初日から４連勝。

旭天鵬は、立ち合いに失敗。黒海に二本差されてしまった。

豊響は、豪風の動きについていけなかった。やはり本調子ではないようだ。

豊馬将ももろい。鶴竜に押し込まれ、その後のはたきにあっけなく落ちた。

把瑠都は、玉春日をひっぱりこんでつかまえた。前によく出たし、やはりこの人はこういう大きい相撲をとるとよさが出る。

安美錦は、立ち合い右を差し負けたのが失敗で、出島が一気に走った。
赤房下での勝負はきわどく、物言い。安美錦の上手投げに出島も裏返ったが、安美錦の体も飛んでおり、微妙。取り直しでもいいと思ったが、判定は軍配通り出島。安美錦は１敗。

安馬と琴奨菊は、過去安馬の３勝10敗と、安馬としては分の悪い相手。
琴奨菊がいい相撲をとった。安馬は立ち合い低く当たったものの突き起こせず、琴奨菊は左四つ右おっつけ。自分の形を作りながら圧力をかけて前に出たのがよく、一方的な展開となった。
安馬は自分の相撲がとれなかった。昇進場所と騒がれたが、星数の上でも可能性はなくなったし、それ以前に、安馬らしい相撲が出ていない。

魁皇は、急に動きが悪くなった。立ち合い左を差そうとしたが、時天空は右からしぼってこれを許さず、いなして崩した。
魁皇は相手の動きについていけなかった。

琴光喜と稀勢の里は、けんか四つで、立ち合いからの攻防に興味を持って見たが、稀勢の里があっさり充分の左四つ。右上手もすぐにがっちりとって、まっすぐ寄った。稀勢の里としては非常にいい相撲だった。
一方の琴光喜は、あまりにも簡単に相手充分に組み負けた。左四つでもとれないことはないにせよ、相手得意の四つで簡単に勝てるほどの地力の差はない。

千代大海は、豊ノ島を突けず、豊ノ島は二本入れてあっさり正面に寄り切った。
千代大海の状態には目を覆うが、それにしても豊ノ島という力士の差し身は出色のものがある。

琴欧洲は、過去１勝６敗と分の悪い若の里との一番。大関に上がってからは一度も勝っていないという。
立ち合い、若の里にもろ差しを許してしまった。左上手はとったものの右は差せずにはさみつける格好。体勢を立て直す前に、若の里の右すくい投げに横転した。
今日もまったく内容のない負け方。
失礼ながら、どちらかと言えば下り坂の若の里に、このような相撲で負けるとは、情けない。

これで、４大関総崩れとなった。千代大海が４敗、他の３人は２勝２敗。
大関４人で６勝10敗とは、あんまりではないか。大関の名が泣く。

白鵬は、今日は流れのいい相撲。立ち合い右から張って、突きで先手をとっておいて、右をのぞかせるやいなや、すぐすくった。栃乃洋は何もできずに軽々と横転した。
白鵬の身体の柔らかさが目立った相撲。

朝青龍に豪栄道が挑む期待の一番は、一方的な内容となった。
今日は横綱のスピード勝ち。右から張って左差し。右上手もとって出足よく前に出た。
豪栄道は、横を向いてしまってまったく相撲にならなかった。
朝青龍としては、今場所一番の相撲。厳しかった。