naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

1月場所9日目の土俵から

琴奨菊が休場。昨日の白鵬戦で膝を傷めたとのこと。残念だ。
再出場の可能性もあるらしいが、あと2勝での勝ち越し、三役維持にこだわってのことなら、やめるべきだ。力はあるのだから、平幕に落ちても必ず戻れる。きちんとケガを治すことを考えてほしい。

高見盛は、立ち合い右前まわしのいいところをとった。海鵬は二本差して出たが、土俵際での高見盛の左かいなの返しが効いて、体を入れかえることができた。
攻防のあるいい相撲だった。

岩木山嘉風は、激しい突き合いのいい相撲になったが、岩木山が相手をよく見て、巨体の利を生かした。

普天王は、今日も速い攻め。左を差して下手をとり、右上手をさぐりながら、玉乃島を寄り切った。

栃煌山は、立ち合いに膝が入って、はっとさせられたが、すばやくもろ差し。いっぺんに出て春日王を寄り切った。
しかし、リプレイを見ると、その立ち合い、膝が入った時に、栃煌山の右足が返って足の甲が土俵についている。これって、この時点で栃煌山の負けではないだろうか。

若ノ鵬が、立ち合い右から張り差し。市原はこれにひるんだか、すぐに引いてしまい、若ノ鵬はつけいって、一気に向正面白房寄りに走った。
リプレイを見ると、若ノ鵬の張り差しは、平手でなく拳になっている。堅く握ったゲンコツではないものの、これはいけない。
これも、師匠がちゃんと教えてやらないといけない。
6勝3敗と星があがってはいるものの、これで勘違いされては困るのだ。
それにしても、一方の市原、今日も残念な内容だった。

1敗の旭天鵬は、豊響九死に一生を得た。
今日の豊響はいい攻め。頭で当たって、左からおっつけてはずにあてがい、右のどわで旭天鵬を西土俵に追い詰めた。しかし、旭天鵬はよくまわりこんで、豊響の右かいなをたぐって体を入れ替え、逆転。
1敗を守って勝ち越し。
豊響としては、上背のある相手だったことで、押し切ることができなかった。

把瑠都鶴竜は、把瑠都が立ち合いに右から相手の左を引っ張り込み、左を差して抱き込むようにして、向正面白房寄りに出たが、鶴竜が左にうっちゃりをみせると、把瑠都は大きく右足を踏み越した。
鶴竜のねばりはさすがだが、把瑠都は今日もやや相撲の甘さが出た。

今日の豊馬将は、立ち合いの踏み込みがよく、下半身の構えもいいように思ったが、朝赤龍のいなしにもろくつんのめった。
やはり不調だ。

豊ノ島は、玉春日に押し込まれつつ右を入れ、左はずで向正面に無難に寄り切った。

稀勢の里露鵬は、稀勢の里が力強さを見せた。立ち合い当たってすぐ左差し、上手もとって前に出て、青房下に寄り切った。
上手の引きつけと、休まずに攻めたことがよかった。

安美錦時天空は、時天空に久々にいい上突っ張りが出た。安美錦は、時天空によく見られて、かわしきれなかった。
時天空の突っ張りが最近見られなくなっていたが、この人は、こういう相撲をもっととった方がいい。

琴欧洲出島は、琴欧洲が腕の長さを生かして、立ち合いすぐに左上手をとり、すかさず投げた。
まずまずの相撲だが、さらに望むなら、右もちゃんと差して、しっかりつかまえるべきだ。

魁皇が、一番力の出る形を作った。立ち合いに右から張って左を差し、右から抱えて前に出た。
豪栄道は防戦一方で何もできず。終始魁皇ペースの相撲だった。

琴光喜栃乃洋に今日はいい相撲。ここ数日が嘘のような動きのよさ、流れのよさだった。
立ち合い頭で当たって、右前まわし。すぐ出し投げで崩して、東に攻めきった。

朝青龍安馬は、過去の対戦成績と無関係に、今場所の朝青龍の状態だったら、安馬にも勝機ありと期待した。
いい相撲で、安馬もよく攻めたが、朝青龍がしのいだ。
朝青龍は、予想に反して張り差しは見せず、右を差しにいった。
安馬もいい当たりから、右のどわで横綱をのけぞらせ、先に上手をとっての右四つ。朝青龍に上手を与えない体勢となった。
しかし、安馬が意図した流れで右四つになったわけではなく、朝青龍の右差しに対応する中での右四つだったと思う。
ここで、安馬が頭をつけられれば、勝機があったかもしれないが、安馬としても右四つはちょっと勝手が悪い。
一方の朝青龍は、とりあえず四つにつかまえれば大丈夫という気持ちがあっただろう。
結局、朝青龍も左上手をとり、形としては五分以上。敢えて左上手を放して無双を切ってゆさぶっておいて、とりなおした上手からの投げで決めた。
いい相撲だったが、途中からは朝青龍に分のある内容だった。
今日の朝青龍の動きは、もちろん悪くはなかったが、本調子になってきたとは、まだ言えないように思う。

白鵬は、立ち合いに右を差して若の里を止めた。若の里の上手を警戒し、右差し手を返す。
白鵬も左は上手をとれなかったが、とりあえずは右の返しを優先。
少しして、白鵬は左をまきかえてもろ差しをねらった。若の里もまきかえてまた右四つになったが、白鵬は上手をとった。これで充分。すぐに左から投げた。
白鵬の方は、序盤に比べて内容がよくなってきた。

全勝 白鵬
1敗 朝青龍旭天鵬
2敗 朝赤龍豪風鶴竜普天王

予想に反して、朝青龍が1敗を守り、それ以上星を落とさずにきているが、ここまでの両者の相撲内容からすると、朝青龍が調子を上げつつあるとはいえ、星一つの差は大きい。