naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

前時津風親方逮捕

時津風親方と、弟子3人が逮捕された。

現役力士の病死はいくつか知っているが、刑事事件として立件される事態は、相撲の歴史の中で初めてだろう。

けさのスポニチなど、新聞記事によれば、北の湖親方は、会見はしたが、辞任の考えはないようだ。

企業で不祥事が起きた場合、まず問題になるのは、それが、企業ぐるみで起きた行為なのか、ある特定の個人、もしくは部署の不始末なのか、ということだ。
これは、不祥事を起こした、当の企業にとっても、まず一番大きい問題だ。
(私の勤務する会社も不祥事を起こした経験はあり、よくわかる)

今回の時津風部屋の事件、昨年来、理事長は、「稽古の仕方は、部屋によって色々ある」との言い方を続けてきた。
つまり、特定個人もしくは特定部署で起きた不祥事だから、組織全体の問題ではない、ということなのだろう。

従って、組織のトップである自分が責任をとる必要はない、と言うのは、考え方としては、一応一貫している。

・・・難しい問題だ。

食品会社が、自社製品を口にして亡くなった消費者を出した場合、どうするのだろうか。
やはり、社長は身を退くだろうか。

私が勤めている建設業の場合、現場の事故で、従業員が亡くなったり、第三者をまきぞえにして死亡させた場合はどうかというと、それで即社長が辞任するということはないかもしれない。

要するに、行為責任でなく、管理責任をどう見るかということなのだが・・・。

難しい問題だが、私は、日本相撲協会が、いわばこの業界における「唯一の企業」であること、また、この問題の対処如何によっては、今後の入門者数に直接影響が出てくる可能性が高いことなどを考えると、北の湖理事長は、辞任の意向を示すべきだと思う。
要するに、「けじめをつけなければ、企業(従って相撲の場合は産業自体)としての存続が危ぶまれる」度合いが高いということが言えると思うのだ。

一般企業の社長と違い、相撲協会の理事長の場合、その職を辞しても、別に相撲協会から離れることにまではならないのだし。

少なくとも、監督官庁文部科学省への説明に際して、自分が行かずに、部下の理事にだけ行かせるというのは、どうかと思うが・・・。