naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

浅田真央の世界選手権初優勝

昨日の、女子フィギュアスケート世界選手権、浅田真央が初優勝。

「転倒しながら優勝した」ことは、ネットの情報で日中に得ていたが、会社から帰って、夜のフジテレビの放送で観た。

素朴な興味として、「転倒したのに、よく優勝できたものだ。どうしてトップに立てたのか」があった。

・・・いやあ、すごかった!

始まったばかりでのあの転倒。
あんな転倒は見たことがない。
ジャンプした後、着氷に失敗しての転倒は、しばしば見たことがあるが、跳ぶこと自体に失敗して、壁のところまで滑っていってしまった(スピードスケートで見るようなシーンだった)のは、それがあの浅田真央でもあるし、衝撃的だった。

これって、要するに、相撲だったら、優勝の本命である横綱が、いきなり初日から2連敗とか3連敗とかしたようなものだよね。

精神的にはもちろん、身体的にも相当ダメージがあっただろうが、その後の滑り!!!!

ミキティ(安藤美姫)ファンの私としては、正直、浅田真央というのは、ちょっといけすかないと思っていた。
別に生意気なところはないものの、余りにも天真爛漫というか、あっけらかんとしているところが、どうも小憎らしい。
(容姿の好みもあるけど)

しかし、昨日のフリーの演技には、本当に脱帽。
いや、私なんぞが別に脱帽するとかしないとか、失礼な話だが。

開始早々の、心身の大ダメージ。
しかし、そこからあれだけ立て直せるとは・・・。
優勝決定後のインタビューによると、「失敗はしたが、この後を頑張らないと」と思ったとのこと。
何と強い精神力なんだろう。
すばらしい。

以後のジャンプが決まったのもすごいが、私は、後半のステップに言葉が出なかった。
これまでに、あんなに華麗なステップを観たことがない。フィギュアスケートではないみたいな美しい所作だった。
新聞によると、バレエを学んでもいるらしい。なるほどと思った。
彼女の場合、身長が伸びてきたし、腕が長いのも、観ていて美しさを感じさせる。

ということで、本当に感服しました。

本人も、優勝ラインの点数が出るとは思っていなかったようだし、放送席も、すばらしい立ち直りとしつつも、同様の認識だったと思う。

しかし、涙の初優勝。
ミキティ派のおじさんとしても、ちょっと目の奥が熱くなってしまった。

そのミキティは、涙は涙でも悔し涙。
彼女は、ちょっとケガが多いな。まだ若いのだから、じっくり治して、バンクーバーをめざしてほしいと思う。

あと、中野友加里選手、ちょっと点数が伸びなかったのが残念。もっと高得点が出てもよかったと思ったが。

あ、最後に一つ言わせてほしい。

実況の塩原恒夫アナ。
頼むから、そんなにキザな言葉を並べるのはやめてくんないかなあ。

浅田真央ショパン「幻想即興曲」の滑りに、

  「ピアノの鍵盤の上を、妖精が駆け抜ける!」

だったかな。そんな意味のことを言っていた。
たまに気が利いたことを言うならいいが、どの選手の演技にも、いくつもいくつも連発するんだもんなあ。

一所懸命あれこれ考えてきたのはわかるけど・・・。
言ってて、自分で恥ずかしくないの? と言いたくなる。

我々は、スケートを観るためにテレビつけてるんであって、あんたの実況を聞くためじゃないんだから。