naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

【ご注意:ネタバレ情報】 08.9.11 小田和正武道館

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11日(木)、「KAZUMASA ODA TOUR 2008 「今日もどこかで」」、日本武道館での公演を聴いてきた。

先月の札幌に続いて2回目。

私には、やはり武道館というのは特別なものがある。
オフコースが80年6月に初めて武道館で公演を行った時から今日まで、武道館での公演には、たぶん欠かさず足を運んでいると思う。

80年頃は、オフコースの客層というのは、圧倒的に女性が多く、当時私は20代半ばだったが、男の身でそこに行くことには、かなり気恥ずかしいものがあった。
特に、会社帰りにスーツ姿で行くことには抵抗があり、ポロシャツやジーンズを会社に持って行って、着替えてから向かったものだ。

今回も、九段下の駅で電車を下りて、夕暮れの中を武道館に向かいながら、そんなことを思い出していた。

さて、それでは、曲目リスト。

  18:35開演

    こころ
    正義は勝つ
    愛を止めないで
    伝えたいことがあるんだ
      (MC) バンドメンバー紹介
    Re
    僕らの街で
    いつかどこかで
      (MC)
    たしかなこと
      (MC)
    夏の日
      (MC)
    僕の贈りもの
      (MC)
    地球は狭くなりました
      (MC)
    倖せなんて
      (MC)
    愛の唄
      (MC)
    さよなら
      (MC)
    Today
      (MC)
    言葉にできない
      (MC)
    今日もどこかで

      <ご当地紀行> これまでの全国の「ご当地」の総集編

    NEXTのテーマ -僕等がいた
    Yes-No
    「ラブ・ストーリーは突然に
    キラキラ
    そのままの君が好き
    時に愛は
    風のようにうたが流れていた
    東京の空
      (MC)
    ダイジョウブ

  アンコール-1
      (MC)
    真夏の恋
    またたく星に願いを
    君住む街へ

  アンコール-2
      (MC)
    YES-YES-YES
      (MC)
    YES-YES-YES   最後のサビから
      (MC)
    今日もどこかで      聴衆だけでの歌をレコーディング
      (MC)
    今日もどこかで
      (MC)
    生まれ来る子供たちのために

  21:50終演

オフコースのナンバーを続けて演奏したコーナーで、「今日は9月11日。自分には何もできないけど、あの日のことを忘れないようにしたいと思う」というMCの後、「Today」という英語の歌が歌われた。

洋楽に疎いので、知らない曲だったが、mixiのコミュで得た情報によると、New Christy Minstrelsというフォークグループが歌い、後に、ジョン・デンヴァーがカバーした作品らしい。

今回座ったのは、南西スタンドの1階J列。
武道館で1階に座るのは珍しい。80年の初回の時がそうだったのをおぼえている。
J列のすぐ後ろが通路になっているので、札幌の時のように、小田さんが1周してくれば、ここを通るなと思ったが、それはなかった。
「キラキラ」の時に、アリーナ席を1周。スタンドではなかった。残念。

2回目のアンコールでは、「26年前、この武道館で、僕たちがいなくなってから、みんなが歌ってくれたこの曲を」とのMCの後、「YES-YES-YES」。
82年6月30日の、5人でのオフコースのラストとなった武道館10日間公演最終日の伝説。

演奏が終了した後、小田さんが、バンドのメンバーに何か声をかけ、指示を出してから、最後のサビの部分を再度演奏。
事前には打ち合わせていなかった、アドリブのセッションだったようだ。バンドのメンバーもちょっととまどった顔で苦笑。
武道館でのこの曲に、小田さんとしての思いがあったのだろう。

そして、「今日もどこかで」。
武道館公演の最終日だし、ゲストの登場があるはずだと思っていたが、意外にも今回はそれはなかった。
しかし、その分、代わりのサプライズが。

この、「今日もどこかで」は、11月5日にシングルとしてリリースされることが既に発表されていたのだが、そのことにふれて、こんなMCが。

カップリング曲をどうしようか、あれこれ考えてまして・・・。今回のツアーで、どこに行っても、まだ発売されていないこの曲を、会場のみんなが歌ってくれて、それがとても嬉しかったので、「会場のみんなの歌バージョン」をカップリングすることにしました」

「これから、その収録をします」

えーっ!? と沸く会場。

「手拍子はしないように」(笑)
「一人だけ目立とうとしないように」(笑)
など、注意事項や、前奏、後奏の尺の説明があり、「練習してみましょう」と、頭のところを少しみんなで。

「じゃあ、本番」と、曲が始まったが、前奏が始まってすぐ、「あ、言い忘れた」と中断。

「僕らは歌いませんから」
再度、えーっ!? と会場。
「みんなだけでね」

改めて曲が始まり、バンドでなくカラオケの演奏だったが、小田さんが、小節を指で折ってカウントして、キューを出す。

ビジョンに出る歌詞を見ながら歌った。

うーん、こんなことがあるんだったら、もっと練習して正確におぼえとくんだったな(笑)。
結構間違えた歌になっちゃった。
Cメロの部分なんかは、毎日の「めざましテレビ」じゃ流れないし。

前日も同様の収録が行われたそうで、リリース時にどちらの音源が使われるのかわからないが、小田さんによると「昨日のお客さんは、ちょっと声が小さかった」と言ってたから、我々の方かな?

そして、収録が終わったところで、今度は、小田さんのヴォーカル、バンドの演奏で、再度。
今度は手拍子。そして、みんなで歌。

これで終わりかなと思ったら、小田さんがピアノに座って、「(収録の)お礼に」と言って、「生まれ来る子供たちのために」。

今回も、22時近くまでの長いコンサートになった。

MCの中で、「今回のツアーが最後だとは思っていない」、「またいつかこの武道館に戻ってきてやりたい」という趣旨の話があった。
やはり、小田さんにとっても、武道館は特別な場所なんだろう。

先月の札幌、残念ながら年齢を感じさせられるライブだったが、今回の武道館は、全体にあの時よりは調子がよかったように思った。

ただ、声のコントロールが、細かなところで僅かに万全でない。
曲ごとの最高音は、問題のない張りだが、むしろその最高音に至るパッセージで、たぶん、小田さん本人としても不本意ではないかと思われる経過が時々出る。

それから、身体の動作も、札幌の時よりはよかったが、やはりちょっと心配な感じはあった。
今回も、武道館の中を、あっちへこっちへと動いたが、足の運びが、「走る」という感じではない。股関節が痛むのではないか、と思うような動きが気になってしまった。

野球選手が、年齢を重ねるに連れて、かつてのようなボールが投げられなくなる、かつてのようなバッティングができなくなること。
あるいは、演奏家、特にヴァイオリンやピアノの器楽奏者や声楽家が、かつてのようには思い通りの音や声を出せなくなること。

誰もが直面する、肉体と年齢の蓄積との戦いを、今、この時、小田さんもステージの上で感じているのかな、と今回も思った。

札幌の時と同様、それはバンドも同じだろう、とも感じた。

野球やサッカーなど、スポーツのチームなら、ベテランが退いて若い選手が入ってくることで、チームとして戦える年齢が維持される。
でも、こういうバンドは、同じメンバーでやっている限り、平均年齢は上がっていく(このバンドでは、ベースが入れ替わったが)。

そんなことを考えながらステージを見ていて、ふと、「ファイブ」を思い出した。
(ロートルの実業団バスケットボールチームの奮闘を描いた、平山譲原作のノンフィクション。私は、ビッグコミック連載の漫画(くさか里樹)で読んだ。最近、岸谷五朗主演で、テレビドラマ(NHK)にもなった)

若いアーティストはたくさんいるし、若いバンドもたくさんあるが、俺たちもまだまだがんばるぞ、と。

さて、札幌と武道館で終わりと思っていた、今回のツアーだが、11月、12月に、追加公演が、東京、名古屋、大阪と、すべてドーム公演の形で行われる。

プレスの先行発売はこれからだが、是非行きたい。
東京ドーム。あの、オフコースの最終公演以来だ。ここもまた、私にとっては特別な場所である。

内容はどうなんだろう、別メニューになるんだろうか。だったらもっと嬉しいけど。

※関連の過去記事
    【ご注意:ネタバレ情報】 08.8.23 小田和正ライブ 曲目リスト
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    89年2月26日・・・オフコース 「The Night with Us」 東京ドーム
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