今日4日(土)、裁判員制度の勉強会に行ってきた。
毎年10月1日は、「法の日」。10月1日~7日は、「法の日」週間として、全国各地で行事が行われている。
日本経団連では、毎年10月を「企業倫理月間」としている。
私の勤務先でも、10月は、企業倫理月間として、遵法点検などを行っているのだが、本社から、この機会に各地の行事に参加するよう、呼びかけがあった。
私の勤務先でも、10月は、企業倫理月間として、遵法点検などを行っているのだが、本社から、この機会に各地の行事に参加するよう、呼びかけがあった。
支店の総務部に勤務する立場でもあり、近くで行われる行事を調べてみた。
時節柄、今年は裁判員制度をテーマとした行事が多く、東京でももちろん行われるが、千葉でも行われることを知り、今日の行事に参加申込をしていた。
時節柄、今年は裁判員制度をテーマとした行事が多く、東京でももちろん行われるが、千葉でも行われることを知り、今日の行事に参加申込をしていた。
さて、今日の勉強会のタイトルは、
13:30にスタート。
まず、裁判員制度の概要を説明するビデオが上映された。
「電車の中での些細なことをきっかけに、乗客同士が、降車した駅の構内で、暴力沙汰のトラブルになる。一方的に暴力をふるったのは、一方の乗客(男性)だが、駅の階段から突き落とされた上に暴力をふるわれた乗客(男性)は、一緒にいた身重の妻までが突き飛ばされるに至り、持っていたナイフで相手の胸を刺して死亡させた」
という事件だ。つまり、暴力の被害者が、一転して相手を殺した加害者になったというケース。
という事件だ。つまり、暴力の被害者が、一転して相手を殺した加害者になったというケース。
裁判員は、担当する事件の公判(審理)に出席する。その後、非公開の「評議」を行い、裁判官と一緒に議論し、有罪、無罪や刑罰を決定する。その評議の部分を、壇上で模擬的に行うわけだ。
裁判官からは、「完成された意見でなくていいのです」、「思いつきがむしろ重要なので、考えたことは何でもいいですから、積極的に発言して下さい」という話があった。
ドラマの中で行われた裁判では、検察側は、「殺人罪で懲役8年」を求刑し、弁護側は、「正当防衛であり無罪」を主張して終わっている。
これを受けた、壇上での模擬評議の中では、ナイフで刺した行為が、正当防衛(その場合は無罪)なのか、過剰防衛なのかが論点となった。
これを受けた、壇上での模擬評議の中では、ナイフで刺した行為が、正当防衛(その場合は無罪)なのか、過剰防衛なのかが論点となった。
今回の模擬評議の結果では、6人とも、「正当防衛は不成立」、従って無罪ではない、との判断で一致した。
次に、実刑か執行猶予かの話題となり、時間の都合でこれは単純な多数決になったが、「実刑とするが懲役は5年とする」が3人、「執行猶予」が3人(内1人は、懲役3年に減刑の上で)という結果だった。
次に、実刑か執行猶予かの話題となり、時間の都合でこれは単純な多数決になったが、「実刑とするが懲役は5年とする」が3人、「執行猶予」が3人(内1人は、懲役3年に減刑の上で)という結果だった。
ちなみに私は、「正当防衛とは言えず、有罪。但し、妊娠中の妻に加えられた暴行が、刺したきっかけとなっている点を情状とみて、執行猶予」、「求刑の懲役8年が量刑として妥当かどうかは、判例により判断」と考えた。
裁判員役の皆さんが、それぞれ感想を話して降壇された後、壇上には、現職の検察官、弁護士が上がられ、先ほどからの裁判官と3人で、講評。
更に、会場からの質疑を受ける、という形で進み、16:15頃終了した。
更に、会場からの質疑を受ける、という形で進み、16:15頃終了した。
私には、非常に興味深く、またためになる勉強会だった。
裁判員制度は、来年の5月21日からスタートすることになっており、千葉市在住の私は、千葉地裁にて行われる裁判の裁判員として呼ばれる可能性がある(選挙人名簿からクジで選ばれるとのこと)。
県庁の脇にある、あの裁判所に行くことになる(妻の亡父が、調停委員をやっていた)。
県庁の脇にある、あの裁判所に行くことになる(妻の亡父が、調停委員をやっていた)。
裁判所からお呼びがかかる可能性は、配付資料によれば、1年間で、約330~660人に1人程度なのだそうだ。宝くじに当たるよりは高い確率?
裁判員制度というものには、私はどちらかというと消極的あるいは否定的な感覚を持っていた。
法律の知識に自信はないし、第一、素人にあれこれ物を言われることが、プロの裁判官としては、どうなんだろう、とも思ったりしていた。
法律の知識に自信はないし、第一、素人にあれこれ物を言われることが、プロの裁判官としては、どうなんだろう、とも思ったりしていた。
今回の勉強会で、そのプロの裁判官、検察官、弁護士の方々は、口を揃えて、「一般人の感覚で、率直に意見を言ってくれたのがよかった」、「むしろプロの自分には気がつかない意見が聞けて参考になった」と、模擬評議の裁判員役を評していた。
まあ、裁判員制度普及のための勉強会だから、リップサービスもあるとは思う。
ただ、確かに、専門知識を云々すれば勝負になるはずもない、一市民が裁判に関与する、ということを問題にしてしまえば、裁判員制度そのものがなりたたない話だ。
ただ、確かに、専門知識を云々すれば勝負になるはずもない、一市民が裁判に関与する、ということを問題にしてしまえば、裁判員制度そのものがなりたたない話だ。
しかし、現実に来年スタートしようとしているからには、その「一般人の感覚」で臨んでいいのだろうし、自分の場合、呼ばれればそうする他はないんだから、それはそれで仕方がない、とは思った。
これって、結構プレッシャーありそう。
原告、被告、証人と、裁判官と同じ場所、同じ高さで正対することになるんだから。
殺人事件の被告と向き合って、視線が合う、なんて、結構ビビるのではないだろうか。
顔をおぼえられて、逆恨みされて、いずれ服役から出所してきたら、路上で報復される、とか・・・。
そんなのは余計な心配なんでしょうか。
原告、被告、証人と、裁判官と同じ場所、同じ高さで正対することになるんだから。
殺人事件の被告と向き合って、視線が合う、なんて、結構ビビるのではないだろうか。
顔をおぼえられて、逆恨みされて、いずれ服役から出所してきたら、路上で報復される、とか・・・。
そんなのは余計な心配なんでしょうか。