naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

久しぶりにいい四股名

3月場所の新十両昇進を決めた福岡が、四股名を「隠岐の海」と改めた。

久しぶりに、四股名らしい、いい四股名だなあ、というのが第一印象だった。

「福岡」は本名であって、出身地は島根。
地元の地名、「隠岐」を使って、「の海」で締める。伝統的な四股名のパターン。
5文字であるのも、読みやすいし、また、「おきのうみ」という響きも良い。

私のようなオールドファンには、非常に「安心感」のある四股名だ。

昨今、気になるのは、四股名に「音読み」が多いことだ。

旭天鵬豪栄道鶴竜光龍旭南海、翔天狼など。

まあ、これは今に始まったことではない。
先鞭をつけたのは、漢書から「大鵬」だとか「麒麟児」だとかを弟子につけた、当時の二所ノ関親方だろう。あのあたりから、音読み傾向の四股名が増えてきたように思う。

例えば、「鶴」の字などは、鶴ケ嶺(つるがみね)だと味わいがあるが、自分の息子に鶴嶺山四股名をつけて、「かくれいざん」と読ませた時には、違和感をおぼえたものだ。そもそも「山」を「ざん」と読ませることにも抵抗がある。

やはり、日本の国技の四股名であるからには、漢語みたいな固い響きでなく、日本の言葉の美しさが感じられるものが好ましいと思う。

「ゴーエードー」、「カクリュー」などという響きの後に、岩木山だとか山本山だとか聞くと、ほっとするじゃないですか。

新十両隠岐の海がどういう相撲をとる力士なのか、まだよく知らないのだが、強くなって、早く幕内に上がってきてほしいものだ。