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68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

今回の演奏会で弾く曲について<1> ベートーヴェン 交響曲第1番ハ長調

週末に迫った、24日(日)のオケ本番で弾く曲について、あれこれ。

オープニングは、ベートーヴェンの1番。

高校に入って、クラシック音楽を聴き始めた頃、まだあまりレコードを持っていなかった私に、クラシックに詳しい母方の従兄が、手持ちのレコードをしばらく貸してくれたことがあった。

その中に、ベートーヴェン交響曲9曲は全部あって、かすかな記憶だが、1番はカラヤンと、フルトヴェングラーの演奏があったように思う。

自分のものとして初めて持った1番のレコードは、ベームウィーン・フィルの演奏だった。
大学入試に合格したら買ってもらうと親にねだっていた、ベートーヴェン交響曲全集。
約束通り、入学間もない時期に買ってもらったのだ。74年の4月のことだった。

ベト1に関する一番の思い出は、これも、大学入学当時。大学オケの部室で聴いた演奏だ。

入学して、オケに入部し、初めて練習見学に顔を出した時だったと記憶する。

その当時、大学オケは、7月に行われるサマーコンサートに向けて、練習していた。

我々の在学中、サマーコンサート(「サマコン」と言っていた)は、前半にクラシックの軽めのプログラムを組み、休憩後は、イギリス人指揮者のD.H氏のアレンジによる映画音楽などを演奏するのが通例だった。

その74年のサマーコンサートの前半の曲目は、「フィンランディア」、ウェーバークラリネット小協奏曲、そしてベト1だった。

部室へ行く道すがら、一緒にいたフルート同期のEが、「今日はベト1やるらしいぜ」と言った。
「そうか、ベートーヴェンの1番のことを、「ベト1」って言うんだ」。田舎者の私は、その時そう思った。

そして、部室に入って、練習開始。

大学オケに入部して、初めての練習見学で、先輩たちが演奏する生の音を聴いた、それがベト1だったのだ。

ベト1についての、個人的な思い出としては、一番大きい。

入部したばかりの初心者だったので、このサマーコンサートの本番では、当然ヴィオラでは乗れなかったが、「フィンランディア」のパーカッション、映画音楽集のシンセサイザーを担当した。
ヴィオラでのデビューは、秋の定期演奏会となる。

さて、浦安オケでのベト1だが、今回の演奏会は、浦安シティオーケストラ設立20周年記念演奏会にあたる。

89年12月、第1回の演奏会、「浦安シティオーケストラ誕生演奏会」のメインがベト1だった。私が入団する5年少し前のことだ。

以後、ベートーヴェンの9曲を、順次演奏する構想がある、と、私を今のオケに誘ってくれた、大学オケの先輩、S氏から聞いた。

その時点で、5番までを演奏しており、では、次は「田園」か、と思っていたのだが、現実にはそのようにはならなかった。
しかし、順番はどうあれ、浦安オケ入団後、今回の1番で、私はベートーヴェンのシンフォニーを8曲演奏することになる(残るは4番のみ)。

設立20周年にあたって、指揮のY先生からのご提案などもあり、ベト1を再演することになったものだ。

ベートーヴェンを弾く時は、どんな曲でもエネルギーを要求される。いつもそうだ。
ベートーヴェンの音楽の持つパワーに負けてしまいそうになるのだ。

特に、年齢を重ねてきて、だんだんしんどくなってきているのは事実(笑)。

それでも、やっぱりベートーヴェンはいいなあ、といつも思う。

それが、ベートーヴェンなのだ。

※関連の過去記事
   ベト8、ブラ2~交響曲の符丁
      http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/51789910.html
   音楽「自分史」~ヴィオラ事始め
      http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/17478028.html
   ベートーヴェン交響曲を好きな順に並べると
      http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/32252281.html