naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

7月場所初日~白鵬、日馬富士、琴欧洲がいいスタート

先場所、千秋楽にやっと初白星をあげた豊真将、今場所は初日早々の白星。ほっとしただろう。
今日については、先場所と違って、まわしをとる相撲がとれていた。土佐豊のうっちゃりをよく残して寄り倒した。

新入幕の猛虎浪の、真っ赤なまわしにはびっくりした。
昔、誰だっけ、こういう赤いまわしをしてたの。荒勢だったっけ。
とにかく、もうだいぶ長いこと、こんな鮮やかな赤いまわしは見ていない気がする。
身体が日焼けしているので、この赤、よく似合う。

先場所、よさが見られなかった豊ノ島、場所がかわっても、この人らしくない相撲。玉乃島の上手投げに崩れた。

鶴竜は、立ち合いまわしが速くて、これはいいかと思ったが、攻防の中で両者の体が離れたところで、引いてしまったのがまずかった。岩木山が押し出し。

豊響が、真っ向から愚直によく押したが、千代大海のはたきを食った。一瞬の「はたきどき」をつかまえるうまさは、千代大海の技能の一つとも言えるが・・・。
豊響が、力勝負で千代大海をくだす日も、そう遠くはないだろう。

琴光喜は、右を差して、無双を切ってからの上手投げで栃煌山を破ったが、何か煮え切らない相撲。栃煌山も、若手らしさがなかった。

魁皇は、力の出ない相撲で、豪栄道に寄られた。波乱とはとても言えない相撲。

琴欧洲阿覧は、立ち合いがちょっと合わなかったが、左上手をがっちりとって寄った琴欧洲が問題ない相撲だった。

さて、日馬富士。NHKは、予想通り、放送冒頭から、綱とり綱とりの一辺倒。
いつも言うことだが、1回優勝しただけで、判で捺したように、綱とりと言わないでほしい。
これは、「平成以降の横綱全員が、連続優勝で昇進している」ことの弊害だ。1回優勝すれば、次の場所が綱とりになるという、パターンを作ってしまっている。
前から書いているように、「2場所よければ横綱になれる」というのは、大関昇進における「3場所33勝目安」よりも、妥当性に欠ける。
昔はそうではなかった。
長い間の実績を見定めて、連続優勝でなくても、また直前場所が優勝同点であっても、昇進させてきた。
(連続優勝にこだわったあまり、大関以下で7回も優勝してからでないと横綱に昇進できなかった貴乃花の事例は、誠に協会の歴史的愚挙だ。生涯7回優勝できなかった横綱が何人もいるのに)
私は、今場所、日馬富士には敢えて優勝してほしくない。優勝したら横綱だろうから。
日馬富士には、是非、もう数場所かかってもいいから、「連続優勝でなく昇進」の例になってほしい。
本当に、平成ももう20年以上過ぎたのだから、いい加減、そういうパターンでの昇進事例を作るべきだ。

初日の日馬富士の相撲は、非常によかった。
立ち合いまわしが速かった。稀勢の里は、先にとられたまわしを切ることにだけ専念、おっつけたり、突き落としを見せるなど、動きが激しかっただけに、熱戦には見えたが、実態は違う。
稀勢の里は、すばやくまわしをとった日馬富士に対して、防戦にまわっただけの相撲。
あの動きの中で、どういうふうにしたかったのかが、まったく見えなかった。後手の相撲だったからだ。

朝青龍の相撲は、左上手が速く、旭天鵬には上手を与えない、まあ無難というところだと思った。
しかし、NHK正面解説の北の富士さんの指摘では、この体勢なら、寄るか、投げるにせよ上手からだろう、とのこと。この形で、右下手からの投げで決めたのは、相手の意表に出る効果があったかもしれないが、左ひじが痛いからかもしれない。
仕切っている間の朝青龍の姿は、何か元気が見られなかったし、ずいぶん老け込んで見えた。

白鵬は万全の一言。琴奨菊を右四つに組み止めて、右から起こしての寄り。完璧。