naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

すごい! バルビローリのマーラー6番

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ふと気分が向いて、今週は月曜日からマーラーのシンフォニーを順番に聴いている。
間に他の曲をまったくはさまず、マーラーのみ。

クーベリックバイエルン放送響の全集(DG盤)をベースに、曲によっては最近買ったディスクを。
今日までで1番から6番を聴いた。

   第1番  クーベリックバイエルン放送響
   第2番  ショルティ=シカゴ響
   第3番  クーベリックバイエルン放送響
   第4番  クーベリックバイエルン放送響
   第5番  クーベリックバイエルン放送響
   第6番  バルビローリ=ニュー・フィルハーモニア管

明日以降の予定。

   第7番  クーベリックバイエルン放送響
   第8番  クーベリックバイエルン放送響
   大地の歌 カラヤンベルリン・フィル
   第9番  バルビローリ=ベルリン・フィル
   第10番(アダージョ) クーベリックバイエルン放送響

で、何と言っても収穫だったのが、バルビローリの6番。

これまで、バルビローリのマーラーのディスクは、1番、2番、3番、5番、9番を聴いてきた。
6番のディスクの存在はLPレコード時代から知っていたが、聴く機会を逸してきた。
現在、ベルリン・フィルとの9番は常に国内盤が売られているが、6番は輸入盤も含めてなかなか見かけない。

CDショップに行くたびにさがしていたのだが、つい先日、山野楽器本店でやっと見つけて買うことができた。

それを初めて聴いたのだが・・・。

これはすごい演奏だ!

1楽章冒頭の遅いテンポにまず驚かされる。

「熱い」演奏というのとはちょっと違うような気がするが、バルビローリの「気持ち」が伝わってくる。

全編、情念のほとばしりを感じる。ふくれて浮き上がった血管がドクドクと脈打っているような。
顔のすぐ近くまでバルビローリに近づかれているような。
もっと距離を置いていたいのに、容赦なく攻め込まれてしまったような。

福島章恭氏が、著書、「交響曲CD絶対の名盤」、「新版クラシックCDの名盤」で、この演奏について書いている。

「放射される「愛の絶対量」に於いて、バルビローリを超える演奏はまだない」。
マーラーが妻アルマに寄せた愛をこれほど憧れに満ちた切ない調べにできるのは、バルビローリだけなのである」。
「バルビローリのこの甘さ、ティーカップの底に数センチもの愛という砂糖の沈殿するマーラーを堂々と飲み干せ」。

それを読んで、一度聴いてみたいと思っていたこの演奏。
やはり絶大な説得力を感じた。

これまでに聴いてきた、どのマーラーの6番の演奏よりもインパクトがあった。

これまでに聴いてきた、どのバルビローリのマーラーよりもインパクトがあった。

いやあ、すごかった。聴けてよかった。