naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

オケ練日誌~集中練習初日

10日(日)、11日(月)は、集中練習。
本番1ヶ月前、ここでステップアップしたいところだ。

個人としても、今回の曲目にはひどく苦戦しているので、集中練習に向けて、9日(土)、家で少しさらった。

前の日、8日(金)に会社から帰宅したら、左手の甲の小指側が痛むのに気がついた。
どこかにぶつけたとか、原因が思い当たらない。何なんだろう、と思っていた。

さらい始めてすぐ、結構辛いのがわかった。
4の指(左手小指)を動かしたり、特に伸ばしたりすると痛む。

緊急避難的に、なるべく4の指を使わないようなフィンガリングでさらったが、せっかくの集中練習なのに、弱った・・・。

で、当日。

午前は弦分奏


日 時 : 2010年10月10日(日) 10:00~13:00
場 所 : Wave101大ホール
指 導 : 本番指揮者Y先生
内 容 : 弦分奏
曲 目 : フォーレシャブリエベルリオーズ(1楽章)
弦人数 : 8・4・4・4・3(フォーレ)、9・5・5・8・3(シャブリエベルリオーズ)
弓の毛 : 1本(ベルリオーズ)

午前は弦分奏。

まず小編成のフォーレ「マスクとベルガマスク」から。

最初の序曲だけ。1曲に1時間をかけた。

Y先生からは、曲の構造、4小節単位のフレーズが続く中で、6小節になる場所の説明や、和声の変化などが、繰り返し説明された。

楽譜を弾くことについてはできてきているが、オケとして、そういう部分に意識を向けながら演奏することで、もっとよくなる、ということのようだ。

この序曲、個人的に前から悩んでいるのは冒頭の8分音符のきざみ。これがうまくいかない。
セカンド・ヴァイオリンとヴィオラが8分音符をきざみ、ファーストがメロディを弾く。低弦はベース音をはさんでいく、という、まあモーツァルトなどによくあるパターンだ。

いつもなら、こういうきざみはまかせとけ! という私なのだが、どういうわけかこの序曲、そのきざみが上すべりした感じになって、うまく弾けない。

5月に弾いたシューベルトの5番の1楽章と、どこが違うんだろう。
一つには、シューベルトは、管の前奏があった後に弦が弾き始めるのに対して、このフォーレはいきなり弦だけで走り出すので、きざむテンポがとりにくい、ということがある。

しかし、それ以上に、モーツァルトシューベルトと、フランスのフォーレの間に、何か根本的な違いがあるような気もする。

楽譜上は何の変哲もないきざみなのに、深い・・・。

休憩の後、シャブリエ「スペイン」。フォーレ降り番のメンバーも加わって、人数が増えた。

シャブリエについては、「理解力の問題」がある、とY先生の指摘。

確かに、日頃演奏している、ベートーヴェンとかブラームスなどに比べると、曲想や、特にリズムが大きく異なる。
私は、個人的にこの手の曲を我々のオケにとっての「色物」と称している。穏当な言い方ではないが。

やはり、ベートーヴェンなどの、慣れたオーソドックスなレパートリーに比べると、曲自体が頭や身体に入っていないという気がする。

早い話、楽譜を追いかけながら演奏しているのだ。弾きながら、あ、こういう音符だったんだ、と思い出したりしている。もちろん私も。

特に、集団で同じ楽譜を演奏する弦の場合は、それだと苦しいところがある。

それでも前に比べるとずいぶん曲になじんできているようには思うが、本番までにどこまで行けるか。

休憩の後、今度はベルリオーズ幻想交響曲の1楽章。序奏から、提示部の終わりまでをやった。

ここで弦は昼食休憩。その間、管分奏。

午後は合奏


日 時 : 2010年10月10日(日) 14:20~17:30
場 所 : Wave101大ホール
指 導 : 本番指揮者Y先生
内 容 : 合奏
曲 目 : シャブリエベルリオーズ(4・5・2楽章)
弦人数 : 9・9・7・9・3
弓の毛 : 無事

打楽器が最後までいられないということで、シャブリエからスタート、そしてベルリオーズの4、5楽章へ。

シャブリエは、1回通しただけで返しなし。

「ずいぶんよくなった」とY先生。「でも、ここからは細かい練習をしないと伸びない」、とも。
ベルリオーズに時間をとりたいので、シャブリエは通しのみ。明日、細かい練習をするとのこと。

ベルリオーズに移って、まずは4楽章、5楽章と続けて通した。
これは初めてのことではないかな。

通しが終わってY先生が言われるには、やはり、このシンフォニーは、4楽章と5楽章ですごくエネルギーが要るので、通して演奏するとどれくらい疲れるかを実感し、そろそろ本番に向けて、この熱狂に身体が慣れるようにしていく必要がある、とのこと。
これからは、通し演奏をしていく必要があるとのお話だった。

確かに、通しで弾き終えた直後の実感は、こりゃあ疲れる、だった。

シャブリエやって、フォーレやって、ベルリオーズの1楽章から3楽章までやって、その後に、これを弾く余力がないといけないんだ・・・。

うーん。こりゃ大変。

「でもだいぶ曲らしくなってきた。アラはまだまだあるけど」とY先生。

4楽章の返し。

休憩をはさんで5楽章の返し。

曲の終わりのところに出てくる、例のコルレーニョだが、「津軽三味線みたいな音」との指摘。
それも、特に私一人がことさら目立ってそう聞こえるらしく、大笑いされた。

この部分、意識して音量を控えることに決めたよ(笑)。

休憩の後、2楽章。

Y先生がいつも言われるのは、和声への意識。
午前の弦分奏の冒頭でやった、フォーレの序曲でも、最初の出だしのヘ長調の和音を、全員が「絶対にこういうふうに響かせたい」という意識を持って弾き始めるように、と言われた。

この2楽章でも、最初の弦の和音のハモり具合、そこに入ってくる低弦のメロディのはまり方に、ずいぶんこだわった練習だった。

初日終了。

手の具合は、幸いにも前日の個人練習の時よりはずいぶんよく、弾いていてあまり痛くなかった。
4の指もそれなりに使えた。

初日の練習は、辛い中、さらっておいてよかったと思う場所がいくつもあった。
反面、さらった甲斐がまったくなかった場所も(笑)。

努力は続けるしかない。またさらおう。

明日も同じ場所で朝から練習なので、椅子や譜面台はかたづけなくてよいのが嬉しい。

楽器や楽譜も楽屋に置いていける。

身軽になって、飲み会へ。

以後の顛末は既に書いた通り。学習しない奴だ・・・。

※練習往復に聴いた音楽
    チャイコフスキー 幻想序曲「ロメオとジュリエット」
    プロコフィエフ バレエ組曲「ロメオとジュリエット」第1番、第2番から
    ベルリオーズ 劇的交響曲「ロメオとジュリエット」から愛の情景
       小澤征爾=サンフランシスコ響
    ベルリオーズ 幻想交響曲
       バーンスタイン=フランス国立管