naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

便利な言葉?

私は以前から、「経済の現象については「バブル」、体調不良や病気については「ストレス」という言葉で、すべて説明がつく」との学説を持っている。
もちろん、冗談であるが。

不景気の話、何かの経済現象の話が出た時、「やっぱりあの時はバブルだったからねえ」とか、「バブルがはじけると、どうしてもこうなっちゃうよねえ」とか言うと、何となくそれらしく聞こえたりしません?

あるいは、あそこが痛いとか、どうも最近調子が悪い、なんて話題の時、「やっぱりストレスじゃないの?」「とにかくストレスがよくないらしいよ」とか言うと、これも何かそれらしい。

で、それ以上に議論が深まることなく、そこまでで会話が終わったりする。

ところで今日の昼休み、銀行に行った帰りに信号待ちをしていたら、隣で信号待ちをしていた女性のところに通りかかった女性が、「先日はどうも」と挨拶をして去って行った。
信号待ちの女性は携帯電話で会話の最中で、通りかかった女性の方は、立ち止まるでなく、すぐに行ってしまった。

うーん、これもそういう「便利な言葉」だなあ、と思った。

「先日はどうも」、「先日はありがとうございました」。
「いーえ、こちらこそ」。

先日とは具体的にいつのことを言っているのか、何に対してありがとうございましたと言っているのか、そのあたりが一切曖昧でも、何となくそれらしく成り立つ会話。

お互いに、別のことを思い浮かべていたとしても支障はない。

人間の知恵? 日本人の知恵かな?