昨23日(火)の外出、最終目的地は渋谷のオーチャードホール。
オーチャードホールに前回来たのは、いつだろう。何の演奏会の時だったか。
3階中央の最前列に座る。
津軽三味線というものを実演で聴くのは初めてだ。
日頃、邦楽には正直なところあまり関心がないので、テレビでも、せいぜい紅白歌合戦で、細川たかしが「望郷じょんがら」を歌った時に、後ろに大勢の三味線がいた場面などをおぼえている程度だ。
日頃、邦楽には正直なところあまり関心がないので、テレビでも、せいぜい紅白歌合戦で、細川たかしが「望郷じょんがら」を歌った時に、後ろに大勢の三味線がいた場面などをおぼえている程度だ。
2部構成。
第1部は、古典(演奏会タイトルの「伝統」)。そして、第2部は、この人ならではの、純邦楽を超えた活動(同じく「革新」)を聴いた。
ピアノを弾く時の椅子(背もたれのあるもの)に座って弾いている。
大きなホールなので、当然PA付き。3階にも音がよく聞こえてくる。
曲間には本人のMCが入り、曲名もその都度紹介してくれた。
三味線ソロの曲の後、今度は、歌付きで、「田原坂」。
第1部の最後に、上妻、志村の二人に三味線奏者がさらに加わってのアンサンブルの形で、「津軽じょんがら節」。
初めて津軽三味線の生演奏を聴きながら思ったのは、世の東西、似た楽器が発達してきたことへの興味だ。
胴に弦を張り、撥やピックや爪ではじいて音を出す。
そういう共通点を持つ楽器は、三味線の他に色々ある。
そういう共通点を持つ楽器は、三味線の他に色々ある。
楽器の発祥や歴史についてはまったく不勉強だが、どこか1カ所で発明されたものが、世界に伝播したということはなかろう。
世の古今、世の東西で、共通点のある楽器がそれぞれに誕生し、発達して、今日に至るのだろうと推測する。
面白いものだ、と思った。
さて、休憩後の第2部は、三味線という楽器の可能性を追求し、邦楽器を広く知ってもらいたい、という、上妻宏光の活動コンセプトによる、他ジャンルとのコラボレーション。
ピアノとパーカッションとのトリオの形で、「風」、「Solitude」。
ジャズともフュージョンとも違うような、こういう音楽を何と呼んだらいいのかわからないが、まあ、ジャズ的なテイストのインストだ。
心地よい音楽だとは思ったが、初めて聴いたこともあってか、こういう音楽で使われる三味線の音色には、やはりいささかの違和感があった。
これがエレキギターだったら、もっとフィットするだろうな、と思いながら聴いた。つまらぬ感想だが。
次に、2人目のゲスト、綾戸智恵。
これはとてもよかった。
次のゲストは、尺八の藤原道山。
ともに10周年だそうで、それを記念してお互いのアルバムに参加したと言っていた。
「華」という曲を二人で演奏した。
4人目のゲストは村治佳織。
私は第2部の中ではこれが一番よかったと思った。
そして、最後のゲストは夏川りみ。
次に、上川隆也が主演した「その男」という舞台の音楽を担当した中の曲。「涙の記憶」と言ったと思う。
そして最後に、この演奏会のために作ったという、「縁(えにし)の詩」という曲でしめくくった。
拍手に応えてのアンコールは、洋装から再び和装に着替えて、ソロでの津軽三味線の曲だった。
やはり、こうした曲が一番はまるな、と思った。
しかし、盛りだくさんの演奏会だった。ライブと言った方がいいのか?
17:30開演、20:00終演。
テレビの収録が入っていた。この演奏会の模様は、来年の元日にNHKのBS2で放映されるとのこと。
興味のある方は、是非ご覧下さい。
興味のある方は、是非ご覧下さい。
妻に連れられての演奏会だったが、貴重なものが色々聴けてとてもよかった。
帰りに、久しぶりに「元祖くじら屋」に入った。