※「音楽断章」ノートから。
クーベリックは、端正できっちりとした演奏。錯綜したスコアもく
っきりとていねいにやっている。マーラーの曲の中では、特に従っ
てこの曲あたりむいていると思われる。2、3楽章あたりはメルヘ
ン的ですてがたい。
惜しむらくは金管がヘタ。はっきりとゆとりに乏しいし、とくにT
rpの音色に品がない。オケ全体としては弦はよいしけっして悪く
はないが、1番の小沢指揮するところのボストンやこの曲のレヴァ
イン指揮するシカゴに比べると、ヴィルトゥオジティという点では
っきり限界がある。その分バルビローリのように何か前時代的な香
りがあるとすくわれるのだが。
っきりとていねいにやっている。マーラーの曲の中では、特に従っ
てこの曲あたりむいていると思われる。2、3楽章あたりはメルヘ
ン的ですてがたい。
惜しむらくは金管がヘタ。はっきりとゆとりに乏しいし、とくにT
rpの音色に品がない。オケ全体としては弦はよいしけっして悪く
はないが、1番の小沢指揮するところのボストンやこの曲のレヴァ
イン指揮するシカゴに比べると、ヴィルトゥオジティという点では
っきり限界がある。その分バルビローリのように何か前時代的な香
りがあるとすくわれるのだが。
バーンスタインはオケはかくべついいと思えず、とくに3楽章まで
響きが固まりになって、クーベリックのようにはっきりしないとこ
ろは不満。録音も冴えない。
しかし、とくに6楽章をはじめとして何か香ってくるものがある。
曲に対する愛情というべきか。この6楽章はじつに空前のものであ
ろう。数々の欠点はあるがすてがたい。
響きが固まりになって、クーベリックのようにはっきりしないとこ
ろは不満。録音も冴えない。
しかし、とくに6楽章をはじめとして何か香ってくるものがある。
曲に対する愛情というべきか。この6楽章はじつに空前のものであ
ろう。数々の欠点はあるがすてがたい。
先日、マーラーのシンフォニーの好きなランキングについて書いたが、3番をトップに据える評価は、この時点で既にゆるぎがない。
また、この曲に最初に出会ったのがこのクーベリック盤なのだが、結構辛辣な評価も下している。
若いからヒマだったんだろうなあ。だから、一つ一つの演奏を深く聴く余裕があったのかもしれない。これだけ勝手なこと言えるってのは、そういうことなのかな。
若いからヒマだったんだろうなあ。だから、一つ一つの演奏を深く聴く余裕があったのかもしれない。これだけ勝手なこと言えるってのは、そういうことなのかな。
現時点でベスト演奏の一つと思っているバーンスタインの旧盤についても、結構冷静な評価だ。
レヴァインの1楽章の記述は、注釈が要るかもしれない。LPレコードの時代なればこそで、3番の1楽章が片面に納まらないという意味だ。