naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

同じことを報道しても

5月の本場所に代わる、「技量審査場所」の開催が発表された。

本場所としては開催しない。
・番付編成のための「技量審査場所」として行う。
・番付の再編成はせず、2月に発表された順席に基づいて取組編成を行う。
・一般に無料公開する。
本場所と同様、15日間行い、記録は本場所と同じく正式なものとして扱う。
・協会表彰(幕内優勝を始めとする各段優勝、三賞)は行う。
天皇賜杯を始めとする外部表彰、懸賞は辞退する。

日本経済新聞の記事では、こういう書き方をしている。見出しは、「「やせ我慢」実るか」。

   協会は、八百長問題関与認定者の処分で一定の区切りがついたと判断
   したが、調査が継続していることや再発防止策が整っていないため、
   有料での興行を断念した。

   興行という実入りの道を自ら塞いだ。

   再発防止策としての新生委員会の答申は7日に提出される予定で、問
   題収束の出口は見えていたが、文部科学省に気兼ねをしたか、幕内・
   十両15人が消えた取組は、有料の興行に値しないと判断したか、潔い
   とも頑迷ともとれる「やせ我慢」。

一方、スポニチの見出しは、「“本場所”で「夏」強行」。

   表向きには本場所開催を見送った形となった。

   無料開放とする時点で本場所と定義できないことから、興行色を撤廃
   し懸賞や賜杯も辞退することを決めた。

   だが、15日間の技量審査の結果は公式記録と認定するという。その実
   態は“本場所”以外のなにものでもない。

   八百長の調査も継続中で再発防止策も打ち出せない状況ながら、「技量
   審査」の名を借りて、見切り発車的に“本場所”の開催を強行。

   再び相撲協会が暴走し始めた。

同じ発表をもとに書かれた記事ながら、ずいぶん論調、評価が違うものだなあ、と思う。

個人的には、目的を失いつつ、稽古を積んできた力士たちの心情にも言及している、日経の方に好感を持った。

スポニチは、八百長問題に限らず、過去の一連の不祥事において、協会に対して非常に厳しい姿勢で一貫しているが、相撲の報道でも飯を食っているスポーツ新聞なんだから、そこまで言わなくても、とちょっと思ったりしている。