naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

カラヤンの「リング」全曲盤を求めて・・・


若い頃から、いつかは全曲聴こう、と心の底で思っていたのが、このところポコ・ア・ポコ・クレッシェンドしてきている。

きっかけは、ウォークマンを大容量のものに買い換えたこと。

ふりかえれば、学生時代、LPレコードの頃に、大学オケの仲間と、買うならどの盤がいいか、などと話し合ったものだ。

当時の選択肢は、ショルティカラヤンベームくらいだった。
例の、バイロイト100年の、ブーレーズ指揮、シェロー演出の公演は、私が大学3年、1976年のことだったが、この実況録音が発売されたのは、卒業してからだったか。

その後、LD、DVDの時代になったから、どうせなら、映像付きのソフトで、と思うようになった。

こちらは「リング」初心者なので、観るなら、オーソドックスな演出のもの、ということで、レヴァイン=メトのものと早くから決めていた。

ただ、今の生活において、「リング」に限らないが、テレビの前に座って、オペラを観る時間をとるというのは、実際問題難しい。
まずは、ウォークマンで音楽だけに親しんでおいてもいいか、と考えるようになった。

で、大容量のウォークマン入手が、クレッシェンドに火をつけたわけだ。

で、音盤での選択となれば、学生時代からの三十数年来の議論に戻る。

バイロイトの実況盤よりは、セッション録音だろう、という大筋の方向から、ショルティカラヤンのいずれか、との考えは、当時からあり、基本、買うならショルティだな、と思い続けてきた。

ライトモティーフ集が別についているメリット。何と言ってもデッカの録音。ウィーン・フィルだし。歌手もカラヤン盤よりは揃っている。

しかし、ここへ来て、あれこれの批評本などを改めて読んでみて、いや、カラヤンにしよう、という考えに急に傾いた。
カラヤンも、基本はショルティという中で、常に意識のどこかに捨てきれずにあったのだ。

(妙な連想だが、1972年の日本レコード大賞、本命は、小柳ルミ子の「瀬戸の花嫁」だと誰もが思っていたが、終盤に来て追い上げた、ちあきなおみの「喝采」が、ゴール直前で差し勝った、あの時を思い出したりした)

ということで、少し前、銀座山野楽器に勇んで出かけたのだが、ないんだな。

カラヤンもないし、ショルティもない。

以後、秋葉原タワレコとか、いくつかのショップを歩いてみたが、見あたらない。

もう、あちこち歩いてさがすよりは、取り寄せを頼んで確実に手に入れよう、と決心した。

で、昨10日(火)、妻の使いで、銀座山野楽器に嵐の予約に行ったついでに、クラシックのカウンターへ。

ところが、カラヤンの全曲盤は、メーカー在庫切れ、山野楽器の他店舗にもなく、つまり取り寄せは困難、という返事だった。

そうなのか・・・。

その場は引き下がったものの、しかし、何とか手に入らないものか。

ということで、今日11日(水)は、あちこちへの問い合わせに動いた。

ネット上の検索だと、amazonでは、中古品が2件出品されているが、中古の上に値段が29,700円とバカ高い。問題外だ。

HMVのサイトでも品切れとされている。

銀座ヤマハに電話。山野楽器と同じ返事。

渋谷のタワレコに電話。国内盤については同様で、店頭になく、取り寄せも不可とのこと。

ついでなので、輸入盤についても聞いてみた。実は、秋葉原タワレコに行った時に、カラヤンの「ラインの黄金」と「ワルキューレ」が、分売の形で置いてあったのを見た。
ただ、「ジークフリート」と「神々の黄昏」が見あたらなかったのだった。

その話もして調べてもらったところ、輸入盤の場合、全曲のセットはないが、分売なら店頭に3作あり、店頭在庫のない「神々の黄昏」も取り寄せ可能だと言う。

これまでのところ、一番有力な情報だ。

結論は保留して、とりあえず在庫のある3作を取り置いてもらうことにした。

さーて、どうするか。

基本的には国内盤でと思っていたが、どうも難しそうだ。
思ってみれば、国内盤でなければならない理由は、歌詞対訳の有無くらいのものだ。
「リング」であれば、対訳を別途買い求めることも可能だから、そう問題にすることもない。

輸入盤で行くか。

いや、その前に、と、ユニバーサル・ミュージックのカスタマー・サービスセンターに電話してみた。

カラヤンのリングの全曲盤を、近々発売する予定はありませんか」。

7月新譜まで予定が決まっていて、その中にはなく、以後についてはわからない、という返事だった。

カラヤンの国内盤は、直近では、2008年2月に、生誕100年記念の一連のリリースの中で出ていた。

その時点では、買う気運はまったくこちらになかった。こういう買物って、本当にタイミングが合うか合わないかだなあ。
買っとけばよかった、って言っても、当時そんな気持ちはなかったんだから、仕方がない。

結局、その2008年のものが、売れずに店頭に残っているところがあれば、という話なのだが。
それはあてのない世界ではある。

学生時代からお世話になっている、国立のアポロは、思わぬものを店頭でみつけることがあるので、もしあるなら足を運ぶ価値ありと、念のため電話で聞いてみたが、なかった。残念。

輸入盤ということだと、実は、昨日銀座山野楽器で、ユニバーサルの輸入盤のワゴンセールをやっていて、その中に、レヴァイン=メトの全曲盤ボックスがあった。
これは1万円もしない。

仮に渋谷のタワレコで、カラヤンの分売を買うとして、それよりだいぶ安いのだ。

この際、とりあえず曲を知る、という意味で、レヴァインを買ってつないでおいて、いずれ、カラヤンの生誕110年とかの時に、国内盤が出るのを待つ、というのも一法かという気もする。

ということで、国内盤はあきらめて、輸入盤でカラヤン即決か、レヴァインでワンクッションとするか、が、今日のあれこれの問い合わせ結果を踏まえた結論。

しばし思案しよう。

とは言え、レヴァインは1セットしかなかったからな。急いで決めないと。

どなたか、これをお読みの方、カラヤンの国内盤が置いてある店を教えて下さいませんか?