タクシー待ちの行列は、駅舎から表に向かっていて、表に出た正面が、ヤンマーのビル。
そこから左に折れる逆L字型で、タクシー乗り場に続いていると推測された。
そこから左に折れる逆L字型で、タクシー乗り場に続いていると推測された。
並んだ位置から、その曲がり角までが、目分量で100人くらい。
左に折れて、乗り場まで、どれくらいの長さの列なんだろう? でも並ぶしかないんだ。
左に折れて、乗り場まで、どれくらいの長さの列なんだろう? でも並ぶしかないんだ。
行列はしかし、それなりに少しずつ進み、17:10頃、並び始めて30分くらいで、曲がり角のところまで出た。
曲がり角に近づくにつれて、外の激しい風雨が近くに見えてくる。今は建物の中だからいいけど、表に並んだら、雨に濡れたりするかなあ、と不安だった。
表も、一応ひさしはあるので、傘をさす必要はなかったが、なにぶん、横なぐりの雨だ。風向きが変わると結構濡れた。
雨もさることながら、とにかく風。先刻、日本橋へ行こうとして断念した時よりも、激しさを増している。それはそうだ。台風はだんだん近づいてきているんだから。
この時は、少なからず身の危険を感じた。突風で、何かが倒れてくるとか、飛んでくるとか。
のほほんと突っ立っているだけでは危ない。万一の事故に対応できるように、緊張しながら立っていた。特に、顔。何かが目に当たったら大変なので、持っていたタオルで顔を覆うようにした。
角を曲がったところで、乗り場の方を見た。ずいぶん遠いなあ。
角からそこまで、やっぱり目分量で100人はいそうだ。つまり、この曲がり角が、並んだ時からほぼ半分の位置。
でも、ここに来るまでのペースからすれば、あと30分。明るい内には乗れるだろうか、と思っていた。
ところが。
ここから進まなくなった。
曲がり角から乗り場までの列の、半分くらいまで進んだのが、18:10頃、角を曲がって1時間。
タクシー待ちの行列というと、今月3日(土)、札幌ドームでの小田(和正)さんのライブ終演後を思い出す。終演からタクシーに乗るまで、ちょうど1時間かかった。
ただ、あの時は、タクシーは、次から次へと切れ目なく来ていた。
ところが、この東京駅は、タクシー自体がさっぱり来ないのだ。
まあ、この状況下だから、タクシーの台数自体が足りないのだろう。
ふだんの東京駅八重洲口は、夜などは、客待ちのタクシーが、八重洲ブックセンターから東京国際フォーラムのあたりまで、ずらっと並んでいるのだが。
ふだんの東京駅八重洲口は、夜などは、客待ちのタクシーが、八重洲ブックセンターから東京国際フォーラムのあたりまで、ずらっと並んでいるのだが。
それに、長距離客も多いだろうから、回転も悪いのだろう。
並んで待ちきれずに列を離脱する人も少なくなかった。
車は来ないものの、それで、列はじりじりと進んでいく。
車は来ないものの、それで、列はじりじりと進んでいく。
そして、更に列が進んだところで、車が来ない理由がわかった。
今めざしている乗車プールは、北口側にある。
一方、降車プールについては、以前は、南口側にあった。客を降ろしたタクシーは、乗車プールに流れてくる、という形だった。
一方、降車プールについては、以前は、南口側にあった。客を降ろしたタクシーは、乗車プールに流れてくる、という形だった。
だから、客を乗せて東京駅に到着したタクシーは、我々がめざしている乗車プールには入ってこない。というか、位置的に入れない。客を降ろしたら、そのまま呉服橋の交差点の方へ向かうしかないのだ。
というわけで、乗車プールに入ってくるのは、基本的に空車しかない。
これは効率が悪い。
大体、5~10分くらいに1台入ってくるか、というペースなのだ。
まあ、それ自体は我慢するにしても、腹立たしいのは、辛抱強く並んでいる我々を尻目に、その外堀通りの降車プールのところへ行って、客を降ろしたタクシーに乗り込んでしまう輩がたくさんいたことだ。
客を乗せたタクシーは、結構、いいペースでやってくる。そのたびに、駆け寄って乗ってしまう人間が後を絶たない。
タクシー側にしても、本来はそこで客を乗せてはいけないことを知っているのだろうが、群がってくる客を断って、空車で呉服橋に向かうよりは、その場で客がつかまえられる方がトクに決まっている。
これは腹が立ったねえ。
そうこうする内、19時頃だっただろうか、雨がぱたっとやんだ。
風もおさまってきた。
風もおさまってきた。
身の危険を感じる状況ではなくなったので、待ち時間の心の平穏のために、ウォークマンを出した。
これが19:10。角を曲がって表に出てから2時間。
短めのシンフォニーながら2つ聴いても、まだ乗れない。
次は、バーンスタインの「新世界」(旧盤)。
1楽章が始まって間もなく、とうとう! 長かった長かった行列の、一番先頭に上り詰めた(笑)。
時に20:14。
そして、20:16、やっとタクシーの座席に身を埋めることができたのでした。
15:20 会社を出る
↓ 色々あって
16:40 タクシー待ちの行列に並ぶ
17:10 全体の半分まで進む 30分
18:10 残り半分の半分まで進む 1時間
20:14 乗車 2時間
↓ 色々あって
16:40 タクシー待ちの行列に並ぶ
17:10 全体の半分まで進む 30分
18:10 残り半分の半分まで進む 1時間
20:14 乗車 2時間
東京駅から歩いて10分ほどのところにある会社を出てから、約5時間かけて、東京駅を離れた。
行列待ちは3時間半。
30分で半分進んだまでは順調だったが、残り半分の半分進むのに倍の1時間。
さらに、残り(つまり全体の4分の1)にその倍の2時間かかった。
行列待ちは3時間半。
30分で半分進んだまでは順調だったが、残り半分の半分進むのに倍の1時間。
さらに、残り(つまり全体の4分の1)にその倍の2時間かかった。
まあ、早く会社を出た後、あれこれ苦心したので大変ではあったが、帰宅の時間帯としては、ふだん、会社から帰るのと、大差はなかった。
けさ、職場の同僚たちと、昨日の帰宅の顛末を報告し合った。
皆、相前後して退社して、ある者は埼玉へ、ある者は神奈川へと向かったが、皆、何とか帰宅はできたとのこと。
私以外の者は、皆、電車で帰れたそうだ。
動いていた最後の電車に乗れた、あるいは、いつもの路線は止まっていたので、別路線にシフトして帰ったなど、きわどい状況だったようだが。
動いていた最後の電車に乗れた、あるいは、いつもの路線は止まっていたので、別路線にシフトして帰ったなど、きわどい状況だったようだが。
私にしても、もう30分早く出ていたら、総武快速がまだ動いていて乗れたかもしれない。次に来る総武快速が止まった、というつまずきが、すべての始まりだったわけで、やはりこういう、予測のつく天災時には、早い行動が第一、と痛感した。
ただ、あの3月11日の震災を経験した、というのは、今回の台風においては、精神的に大きかったと思う。
同じ帰宅困難の状況に置かれて、あわてる部分は少なくて済んだ。
「あれに比べれば」というふうに思えたから。
同じ帰宅困難の状況に置かれて、あわてる部分は少なくて済んだ。
「あれに比べれば」というふうに思えたから。
何事も経験、とは言いたくないが・・・。
前記、札幌へ行った時も、台風接近での陸路移動を強いられた。
今年は台風被害の多い年だ。
まだこういうことがなければいいが、と切に願う。
今年は台風被害の多い年だ。
まだこういうことがなければいいが、と切に願う。