8日(火)、千葉市内に住む母方の伯母から郵便物が届いた。
伯母は、NHK学園の文章教室に学んでおり、音楽や旅、身辺の出来事を綴った文章を、定期的に本にしている。
6年ぶりとなる著書のタイトルは「冬構え」。
2005年から今年までのことが綴られている。
その中の2009年。
この年の初め、伯母は配偶者を亡くした。
そして、10月。私の母、つまり伯母にとっては妹が急逝した。
これらの件を書いた文章が載っているのを目次で知り、真っ先にページを繰った。
母は、倒れて亡くなったその日の昼間、木更津から千葉に出かけて、伯母と会っている。
伯母の文章は、母倒れるの報を受けての驚愕から始まり、会ったばかりの母との時間の回想に移る。
私が知らない、亡くなる直前の母の様子。
読んでいて涙がにじんだ。
私は、この本を読んで、この文章に一番感ずるところがある一人だ。一番かもしれないとの思いもある。
文章を読んでいて、書き手の思いと、読む自分の思いとが、深く深く通じ合う感じがした。日頃はまず味わわない感覚だ。
それはそうだ。著者と読者の関係としてはあまりに特殊だし。
母の死について綴られた文章は、当時このブログに書いた記事が、これまでおそらく唯一のもので、伯母の文章が2つ目だと思う。
名もない市井の一女性が79歳で死んだ、というだけだが、それへの思いを、伯母が活字にして残してくれたのが、私には代え難く貴重なことに思える。
まだ他の文章は読んでいない。これから少しずつ読みたいと思っている。
伯母は、来月、浦安市民演奏会を聴きにきてくれる。