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68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

1月場所10日目~白鵬に土

平成23年は、白鵬が5場所中4場所優勝したものの、全勝優勝が一度もなかった、というのが話題になった。

まあ、その前の年は、63連勝を達成しているわけで、その間に4場所連続全勝優勝という、15日制初の快挙があったから、白鵬と言えば全勝優勝も当たり前、みたいな感覚になるのも無理はない。

しかし、よくよく考えると、全勝優勝というのは、非常に稀なことなのだ。

平成元年以降、昨年までで、年間6場所の内、全勝優勝が何回あったか、調べてみた。

   元年  1回    11年  0     21年  2
   2年  0      12年  0     22年  4
   3年  0      13年  0     23年  0
   4年  0      14年  0
   5年  0      15年  0
   6年  3      16年  2
   7年  1      17年  2
   8年  1      18年  1
   9年  0      19年  1
   10年  0      20年  1

このような具合だ。

朝青龍白鵬という強豪横綱が相次いで全盛を迎えた、平成16年以降は、全勝優勝も年に1、2回はあるのが普通になったが、その前を見ると、全勝優勝がない年の方が多い。

平成元年9月場所で千代の富士が全勝して以降、平成6年7月場所で武蔵丸が全勝するまで、ほぼ5年、全勝がなかった。

もっと長いのは、平成8年9月場所に貴乃花が全勝した後は、実に7年、全勝が出ず、平成16年1月場所での朝青龍を待つことになる。

そうした意味では、昨年、全勝が一度もなかったことは、別におかしくはないのだが、今の白鵬の突出した力量からは、物足りなく思えてしまうということなのだろう。

さて、この1月場所、白鵬には久しぶりの全勝を期待したいところだ。

・・・という記事を書こうと思いつつ、今日の録画を観たのだが、あらら、意外な結果。

昨日まで万全の相撲をとり続けていた白鵬が、過去20戦無敗の鶴竜に完敗。

一方、並走していた把瑠都は、相変わらず荒削りな相撲ながら、豊ノ島をねじふせて単独トップに立った。

力をつけてきた鶴竜は、大関候補でもあるから、番狂わせ、というわけではない。

実際、鶴竜の今日の相撲は見事という他はない内容。立ち会いから終始横綱よりも先手で動いて攻めきった。

一方の白鵬だが、今日はどうしたことか。

まず、時間いっぱいから、鶴竜に充分に仕切られ、待ったをしたところが、嫌な感じだった。

白鵬の尊敬する双葉山は、相手がどうこようと泰然自若の立ち会いをした、と聞くが、その域にはいまだ遠いというところか。

2回目に立ち上がってからは、足の運びが万全でなく、鶴竜の攻めに体勢を崩されて、以後は後手にまわりっぱなしだった。

こうも別人のような相撲になるものか。驚いた。

昨日のスポニチで、貴乃花親方が、白鵬の相撲に心配あり、と書いていたが、それが当たった感じだ。

   全勝 把瑠都
   1敗 白鵬稀勢の里
   2敗 琴欧洲日馬富士栃煌山、千代の国

明日、白鵬稀勢の里戦が組まれている、というのが、実に何とも言えぬタイミングだ。

大関ながら、負けを1つにとどめて優勝争い二番手をキープする稀勢の里
大関をねらう若手に完敗した白鵬

白鵬の63連勝を止めたのも、その後の再度の連勝を止めたのも、稀勢の里だった、という過去の経緯もあり、白鵬としては安心できる相手ではまったくない。

全勝優勝どころか、明日の結果いかんでは、白鵬が星2つの差に後退することもありうる情勢となった。

優勝争いの展開としては面白くなったが、残り5日間、どうなるだろうか。

※関連の過去記事 「全勝優勝率」
    http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/61462219.html