naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

さて千秋楽

3敗 稀勢の里栃煌山旭天鵬
4敗 白鵬隠岐の海、碧山

13日目時点での、3敗、4敗力士が、14日目は全員勝って、まったく変わらぬ状況で千秋楽を迎えることになった。

誰一人後退することなく全員が勝った、というのは非常に値打ちのあることだと思う。

栃煌山鶴竜戦は、もともと五分に近い対戦成績。栃煌山が勝ったことに意外さはない。しかし、鶴竜としては、大関であるからには、ここは栃煌山を退けてほしかった。

稀勢の里日馬富士戦。稀勢の里から見ると、過去ダブルスコアに近く不利な対戦成績。日馬富士にしても、勝ち越しがかかる残り2日、必死の相撲をとるだろうから熱戦を期待したのだが、稀勢の里が、ふっきれたような相撲。ツボにはまった攻めで一方的に勝った。

旭天鵬琴欧洲戦は、過去大関の18勝4敗。これはやはり大関のものかと思ったが・・・。
旭天鵬が一方的に動き回って、大関を投げ捨てた。

何ともはや・・・。

今日は弱い琴欧洲の方だった。ほんとにねえ、大関琴欧洲と、十両琴欧洲と二人いて、交代で土俵に上がってるんじゃないか、って思うよ。

しかし、とにかく琴欧洲というのは、優勝争いを面白くしてくれる人だ(皮肉ですよ、皮肉)。
把瑠都をつぶし、鶴竜をつぶし、そして旭天鵬に3敗をキープさせる。
非常に味わい深い(皮肉ですよ)。
で、自分自身は8勝6敗。序盤戦で下位に3つも白星を配給してるもんだから、優勝はもちろん2ケタにも届かない。
余計なところで勝ち、余計なところで負ける力士。もし琴欧洲が今場所いなかったら、どうなっていたか。上記の優勝争いの状況は琴欧洲が演出したと言っても過言ではない。功績大だ(皮肉ですってば)。

3敗が自分一人でなく、他は平幕、というのは、稀勢の里にとってはプレッシャーかもしれない。大関の責任を意識しているとすれば、だが。

4敗の内、平幕の2人は、まあ優勝なんて考えていないだろうから、気楽。

白鵬はさすがにそうはいかないが、把瑠都に対して、先手で動いた。把瑠都に右上手をとられたが、無理に前に出ずに、絶妙なうまさで右から投げて後ろにまわったのは、さすがという他はない。

こうなると、本当に中盤の3連敗、痛かったよなあ。どれか一つ買っていれば、トップ並走だったのに。

しかし、とにもかくにもこれで2ケタ。6大関との対戦を前に5勝4敗、しかもあの内容だったから、連続2ケタの記録継続は絶望的と思ったが、つながった!
これで連続32場所。こうなったら、歴代1位の記録、北の湖の37場所を何とか抜いてもらいたいところだ。

さて、状況変わらずの中での最後の1日。泣いても笑っても優勝は決まるわけだが、どうなるか。



栃煌山旭天鵬隠岐の海、碧山にはいい相手を組んだと思う。審判部、グッジョブ。

3敗の3力士が全員負けて、4敗レベルでの決定戦はないように思う。昨日3力士とも残った時点で、「終わってみれば白鵬」は、さすがに可能性が低くなった。

稀勢の里は、過去非常に分の悪い把瑠都だが、把瑠都自体の相撲が落ちてきており、意地を見せられるかどうか。
栃煌山に対戦する琴欧洲が、今日は「どっちの琴欧洲」であるのか。それを別にしても、この1年では、栃煌山が4戦4勝なのだ。
旭天鵬も、勝ち越している関脇相手とは言え、昨日の相撲の勢いを見るとわからない。

3敗での巴戦、ありうるか?

白鵬は、土俵に上がる時点で優勝の可能性がなくなっていた場合、7勝7敗の日馬富士相手にどんな相撲をとるか、注目したい。八百長という意味ではなく、星を譲ってやるような相撲をとるのではないか、とも思う。

今場所の白鵬、ここまで
   ●○○○○○●●●○○○○○
ときている。
千秋楽負ければ、左右対称の星取になるのだが、その意味でも注目。

三賞候補が多い。

殊勲賞はどうなるか。白鵬に勝った力士が4人もいる。加えて、大関が6人。殊勲の星の価値が下がっているのは確かだ。
白鵬に勝った中で、豊響豊ノ島は負け越している。豪栄道は勝ち越し、安美錦は7勝7敗。
豪栄道が順当か。それに、勝ち越し条件で安美錦のダブル受賞?
妙義龍は、横綱に勝っていないものの、大関戦4勝。その中に稀勢の里に勝った星がある。ここを評価する向きもあるかもしれない。

平幕で2ケタ勝った力士。
栃煌山隠岐の海、碧山、旭天鵬
敢闘賞、技能賞はこの中からだろう。いまだ優勝争いのトップにいる2人が優位か。
通算800勝を祝う意味でも、旭天鵬に敢闘賞。
技能賞という意味では、この中では栃煌山か。ここでも妙義龍が捨てがたいが。