昨12日(土)は、N響の定期公演を聴きにNHKホールへ。
2、3日前から、左足の指が腫れていたのだが、それがひどくなってしまって、靴を履くと歩く時に痛い。ということで、サンダル履き(笑)。
サンダルで渋谷を歩くって、何か心細い感じ。
それはそうと、この定期公演に出かけた理由は、前々から一度実演で聴きたいと思っていた、ブルックナーの5番だからだった。
ただ、この5番という曲、傑作とは言われているが、私には、どこか理屈が勝った音楽、7番以降の3曲に比べると筋張ったイメージがあり、どうもつかみきれず、なじみきれないものがあった。
ただ、実演で聴いたらまた印象が変わるかもしれない、という思いもあり、とにかく一度生の演奏を、と思っていて、やっとその機会が訪れたのだった。
●第1778回NHK交響楽団定期公演 Aプログラム
日 時 2014年4月12日(土) 17:00開場 18:00開演
会 場 NHKホール
指 揮 マレク・ヤノフスキ
管弦楽 NHK交響楽団
曲 目 ブルックナー 交響曲第5番変ロ長調(ノヴァーク版)
会 場 NHKホール
指 揮 マレク・ヤノフスキ
管弦楽 NHK交響楽団
曲 目 ブルックナー 交響曲第5番変ロ長調(ノヴァーク版)
ホール右手の入口から入って、当日券を買い求める。
2階C7列28番。
2階C7列28番。
オケの弦トレーナー、Y先生の姿が見える。
1曲プロだからか、チューニングは開演時刻より遅く、18:06。
始まっちゃったら、遅れてきたお客さんは入れないものね。
始まっちゃったら、遅れてきたお客さんは入れないものね。
初めて実演で聴く5番。
この曲に限らないが、音源で聴くのに比べて、演奏会の客席だと音楽への集中度合いが違うから、じっくりと音楽に接することができた。
改めて、「こういう音楽だったんだ」という発見が多々。
1楽章。
速い楽章なんだか、ゆっくりした楽章なんだかわからない音楽。
「脈絡のなさ」は、ブルックナーの特徴だが、特にこの楽章はそれを感じる。
2楽章。
じっくり聴いて、何となくこの楽章がわかってきたような気がした。
3楽章。
この楽章も脈絡がないなあ。特に転調。突然の転調は、例えば、会話している相手が、表情一つ変えずに、唐突に違う話題に転ずるような当惑を感じる。
このスケルツォ、リズムが難しそうだ。
4楽章。
やはり、このシンフォニーの一番の核心と感じた。
ブルックナーがすごく力を入れて作った音楽、という感じがある。
「力作」という言葉がぴったりだ。
ただ、やはりこの楽章、かねてのイメージ通り、私には筋張った音楽に聞こえた。実演で聴いていて、それがいけない、とは思わなかったが。
最後の金管のコラールは、実演に期待していた一番のポイントだったが、やはりすばらしかった。実演でこそ、と思った。
全体に、ティンパニが弱いのが物足りなかった。指揮者の好みなんだろうか。
私は、昨年の今頃、自分のオケで4番を練習していた。
楽器を弾く行為を通じて、ブルックナーの音楽に接した経験があったので、この5番を聴いていて、どの楽章にも、そうそう、こんな感じの響き、こんな感じの音楽が4番にもあった、と思い起こすことが多かった。
初めて5番の実演を聴く上で、昨年の演奏経験が思いの外役に立ったと感じた。
アンコールはなし。
とても満足した、5番の実演だったが、やはり、このシンフォニーに充分なじんだ、音楽がわかったとはまだ言えない。あと2回くらいは実演で聴きたいものだ。
それから、他のブルックナーのシンフォニー、4番、7番、9番あたりも、一度実演に接したいと思う。
会場にテレビカメラが入っていた。いずれ放送があるのだろう。