naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

音楽による描写・・・

リヒャルト・シュトラウスが、音楽で色々なものを描写できる、と言っていたとの話は、本などで読んだ記憶がある。

テーブルの上に載っているスプーンが、金色か銀色か、描き分けることができる、とか、少女の髪が、ブロンドなのか別の色なのか、描き分けることができる、とか豪語していたらしい。

で、そんなシュトラウスの描写で、一つ、有名なのが・・・。

ベッドシーン。閨房でのエッチ行為ですね。

「薔薇の騎士」の冒頭は、モロ、ベッドシーンで始まるが、あの前奏曲、途中で出てくる、ホルンの高音の、「プルッ、プルッ」という音型は、私には、射○にしか聞こえない。
(私だけでしょうか)

そんなシュトラウスの、「アラベラ」を、昨日、新国立劇場で初めて観たのだが、あらすじもろくに知らない状態で会場まで行き、プログラム冊子の解説を読んでいたら、3幕の前奏曲も、性行為の描写なのだという。

ズデンカが、思いを寄せるマッテオを騙して、ホテルの部屋に招き入れての、暗闇の中での出来事。

その音楽をしっかり聴くのは初めてだったのだが、何かドキドキしながら聴き、なるほど(笑)と思ったりした。

よく描写できてるかとか、そういう話はともかくとして、「薔薇の騎士」の前奏曲にせよ、「アラベラ」のこの前奏曲にせよ、演奏しているオケの楽員って、どんな気持ちで弾いてるんだろう。

今、演奏しているこの音楽って、アレなんだよな、とか、思いながら弾いてるんだろうか。それも、お互いに口には出さなくても、みんなそれをわかっていると知りながら。

どうなんだろう。私なら、きっと恥ずかしいだろうな。

特に、「薔薇の騎士」のホルン奏者には、機会があれば、聞いてみたいものだ。

「あれ、吹いてて恥ずかしくないですか?」。