引き続き、3番から7番、そして「タピオラ」まで行く予定。
ところで、さっき「フィンランディア」を聴きながら、「そう言えば、これが自分にとってのオケデビュー曲なんだよな」と思い出した。
「オーケストラ」のステージに初めて乗って、最初に演奏したのが、「フィンランディア」だったのだ。
1年生の7月の「サマーコンサート」が、その初舞台。1曲目が「フィンランディア」だった。
しかし、この時は、まだヴィオラではない。打楽器だった。
序奏が終わってテンポの速い主部に入ると、すぐにシンバルが出る。間を置かずにトライアングル。
中間部のメロディが、2回目に弦で演奏される裏で、大太鼓のロール。
そして、主部が戻ってきて、またシンバル。
中間部のメロディが、2回目に弦で演奏される裏で、大太鼓のロール。
そして、主部が戻ってきて、またシンバル。
この時は知らなかったが、この3つの打楽器は、複数の奏者で分担することが多いようだ。
それを1人で演奏させる(それも打楽器経験があるわけでもない新入生に)って、結構無謀なことじゃなかったのか、と今でも思う。
大体、最初のシンバルからトライアングル、また、大太鼓からシンバルへの持ち替えは、あまり時間がない。
特に、大太鼓のロールを終えてから、シンバルを持って鳴らすまでは確か5小節しかなく、「シンバルを持つ時に、あわてて取り落としたりしたら、この演奏会、めちゃくちゃになるな」と緊張したのを、昨日のことのようにおぼえている。
初めてのオケ演奏だったことと、オケで打楽器を担当したのが、後にも先にもこの時だけだったこともあり、このシンバルの楽譜は、今でも暗譜している。
この曲は、サン=サーンスの作品としては、まったく無名なものに属すると思う。
レコードコレクターとして人後に落ちないと自負する私だが、当時から現在に至るまで、この曲のレコード商品はほとんど知らない。ヨンダーニ・バット=ロンドン響と、ウラディミール・ヴァーレク=プラハ放送響のCDを持っているだけだ。また、スコアも、輸入物も含めて見たことがない。
実演でもめったに演奏されない。プロ、アマ問わず、この曲がプログラムにとりあげられた演奏会を知らない。
実演でもめったに演奏されない。プロ、アマ問わず、この曲がプログラムにとりあげられた演奏会を知らない。
そんな珍しい曲で、ヴィオラデビューしたのだ。
もしかすると、有史以来、日本中(あるいは世界中)さがしても、私以外にいないかもしれない。いや、マジで。
シベリウスが2曲を占める、というのもなかなか、自分にとっては意味あることだと思う。