いずれも微妙な相撲だったが、どちらの判定にも疑問が残った。
軍配は、相撲の流れからは、当然逸ノ城で、物言いも当然つくべき相撲。
判定についての私見は、①軍配通り、②取り直しだった。
しかし、稀勢の里が前に落ちる時に、右足が返りながら俵を割っており、碧山の足とタイミングはきわめて微妙だった。
軍配は稀勢の里。
この相撲については、取り直しが妥当と思ったが、こちらも軍配通り。碧山の足が出たことを理由としていた。
この2番に共通するのは、大関が、下位力士相手に優位な展開の相撲がとれずに、その結果微妙な物言い相撲になったこと。
そして、いずれも長い協議の結果、軍配通り大関が勝つ判定になったこと。
通常であれば、この2番のように微妙な相撲の場合、もっと短い協議を経て取り直しになることが多い。
それが、長い協議の末に、取り直さずに軍配通り大関の勝ちとなった。
3横綱の内2人が休場した、この場所の現況が何か判定に影響したのではないかと、勘ぐりたくなる2番だった。
この日の幕内の取組では、栃ノ心=妙義龍が、互いの持ち味を存分に出した、見ごたえのある攻防だった。
高安の休場は、残念。