今日30日(水)、午後、木更津から千葉に戻り、千葉駅周辺でいくつか用事をこなした。
妻と待ち合わせて、そごうで買物をすることになっていたが、その前に、床屋に行くことにした。
通常、散髪は、会社帰りに行きつけのところへ行くのだが、この年末は仕事が忙しく、機会を逸した。
しかし、伸び具合からして、年内には散髪を済ませたい。
(ついでに言うと、今日か明日で床屋に行くと、2015年は10回散髪したことになる。これは、手元に記録が残っている2003年以降では、一昨年、昨年の9回を抜く、年間最多記録。記録達成への意欲もあった)
ということで、富士見のPARCOの近くにある、昔から時々行っている床屋へ行ってみた。
外からうかがうと、空いている様子なので、これはいい、とドアを開けたら、中にいた女性の店員が、驚いたような顔でこちらを見た。
「もう終わりなんですよ」。
え?
床屋にとってはかき入れ時のこの年末、まだ15時過ぎだというのに、何で床屋が閉まるかなあ。
まあ、終わりと言うなら仕方がない。
このへんに、他に床屋ってあったっけ、と思いながら、とりあえず千葉駅の方に向かって歩き始めたら、すぐそこに3色のサインポールが見えるじゃないですか。
いやいや、捨てる神あれば拾う神あり、とドアを開けた。
初めて入る店だが、ずいぶん広く、混んでいる。まあいいか、と入ったら、女性の店員が、「この番号札をお持ち下さい」と、プラスチックでできた楕円形の黄色い番号札をくれた。
そういうシステムなんだ、と受け取って、待ち合いスペースのソファに座った。
見るともなく、番号札を眺める。「36」という数字が刻印されている。36番ね。
店内を観察すると、5人の客が髪を切ってもらっている。
待ち合いスペースには、私を含めて5人が待っている。
そう待たなくてもよさそうだな、と思いながら、しばらく携帯電話をいじっていた。
その後も、お客さんが、一人、また一人と入ってきた。一方、散髪されていた方のお客さんも、順次仕上がって帰っていく。回転のいい店なんだ。
で、自分より前にソファに座っていたお客さんが、順次呼ばれて鏡の前に移動していく。
ソファに座るお客さんの内、この人は、自分より前にいた、この人は、自分より後に来た、というのが大体わかるので、そうすると、次に呼ばれるのは俺だな、と見当がつくわけです。
そういうの、ありますよね。ラーメン屋とかでも、カウンターから見ていて、もうすぐ出来るあのラーメンは俺のところに来るやつだな、とか。
ラーメンの話はともかく、ま、次は俺だな、と多少心の準備をしたりしていたわけです。
そしたらですね。
男性の店員がソファの方を向いて、「10番の方」って言うんですよ。
へ? 36番じゃないの?
他に私より早く来てた10番の人がいるのかな。
そう思ったけど、そこに座ってる誰も反応しない。
そうだよね。この人たち、みんな私より後に来たよね。
でも、私も10番じゃないし。
そうしたら、その男性の店員が、私の方を見ながら、何となく「あんただよね」というような表情をしつつ(そう見えた)、「10番の方」ともう一度言った。
いや、こちらを向いて言われても違うし、と思いながら、手元の番号札を確かめつつ「36番ですけど」と言ったら・・・。
ここからが、意外きわまる展開。
「裏、見て下さい。10って書いてあるでしょ?」。
え? と裏返して見たら、そこに「10」の数字が。「36」は刻印だったけど、この「10」は、紙に書いてセロハンテープで貼ったものだった。
これって、「ありえねー話」ですよね。
順番待ちの番号札の表と裏に違う番号が表示されてるなんて、ねえ。
上記の展開って、コントか何かにあってもおかしくないかも。
ただ、悔しいのはね、裏を見ろと言われて、「10」を目にした時、「あ、すみません」って言っちゃったんですよ、私。
こっちが悪いわけじゃないですよね、こんなの。
なのに、「すみません」って言っちゃった。
あー、悔しい。
この床屋には、もう行かないであろう。