naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

「とと姉ちゃん」、常子の和文タイプを見て

とと姉ちゃん」、先週から、常子が職業婦人を目指して、和文タイプの特訓をしている場面が出てきた。

画面に出てきた和文タイプの器械を見て、ああ、これ、昔は会社にあったなあ、と懐かしかった。

このブログ、「昔はなかったもの」というカテゴリーを設けているが、この話はそれとは逆、昔はあったけど、今は身近に見かけなくなった、というものだ。

私の会社にも、昔、タイピストという職種の人がいた。

1978年の入社当時、本社の5階には、経理部と庶務部があった。私は経理部だったのだが、庶務部の奥に、「タイプ室」というのがあった。

タイプ室には、確か、3人か4人のタイピストがいたと記憶する。

社内の公式な文書、例えば、本社から各支店に発する指示文書などは、紙に手書きした原稿を持って行くと、「とと姉ちゃん」に映っているような器械を操って、清書してくれるのだった。

実例をお見せしましょう。この記事をご覧下さい。

   ※定年の日。38年前のこと。
       http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/65251162.html

この記事の3枚目の写真。入社前、大学4年の私に会社から届いた入社式等の通知の文書が、タイプで打たれたものだ。

その後、ワードプロセッサーやパソコンが導入され、「活字の文書」は、自ら打って出力するようになる。

私が、自分でパソコンをいじるようになるのは、1984年のことだ。入社時点から起算しても、僅か6年後のことだ。

   ※昔はなかったもの~パソコン<2:パソコンとの出会い>
       http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/62970435.html

確か、その時にタイプをしていた社員は、その仕事がなくなり、別の仕事に転換したのではなかっただろうか。

あと、同様に、入社当時にあった職種で、その後なくなったものとして、「電話交換手」がある。

私が入社した時、会社の電話番号は、代表番号1本だった。

電話交換室というのが、同じ5階にあった。確か、3人くらいの電話交換手がいたと思う。

その代表番号に電話すると、電話交換手が取る。

「○○○(会社名)でございます」。

「×××銀行ですが、経理部財務課のnaokichiさんをお願いします」。

「お待ち下さい」。

(内線をつなぐ)

「はい、naokichiですが」。

「×××銀行からお電話です」。

こんな手順だった。

これも、時期ははっきりおぼえていないが、部署ごとのダイヤルイン方式に変更になった。

経理部なら経理部の番号が設定され、外からかかってきた電話は、部署の社員が自ら取るようになったわけだ。

これに伴い、電話交換手をしていた社員は、タイピスト同様、別の職種に変更されたのだったと思う。

専門の職種に従事していた社員が、職種変更することになった事例としては、この2つを記憶している。

ついでだが、私が会社に入ったころにはあって、今はなくなったものをあと2つ。

1つは、テレックスというものだ。

テレックスとは、電子メールはおろか、まだファクシミリというものさえなかった時代、文字による通信手段として存在していた。

私も、そのほぼ末期の世代なので、あんまり詳しくは知らないのだが。

私が入社当時、例えば会社の封筒には、電話番号と並んで、テレックス番号というのが書いてあった。

確か、前記の電話交換室の中に、テレックスの受信機があったんだっけな。

私の仕事関連で言うと、入社当時は、経理部の財務課にいたのだが、銀行に持っている口座への入金通知は、テレックスで届いた。

テレックスが入ると、例えば「ナオキチブツサン(カブ) 1,500,000-」などといった、入金の通知が白い紙にカタカナで印字されたものを、庶務部の女子社員が持ってきてくれるのだった。

それをもとに、入金伝票を起こしていた。

このテレックスも、ほどなくファクシミリの導入で、その役目を終えていったのだと記憶する。

   ※「昔はなかったもの」~ファクシミリ
       http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/47717211.html

もう1つは、自分のデスクでの喫煙である。

入社した頃、私も喫煙していたが、当時は、フロアの一角に灰皿がかためて置いてあり、朝、出社する時は、自分でその灰皿を一つ取って、デスクに座った。

で、仕事をしながら煙草を吸うことは当たり前だった。

まあ、今では考えられないことだ。

ただ、煙草を吸いながら仕事をすることよりも、考えられないなあ、と思うのは、その灰皿を洗うのが、女子社員の仕事だったことだ。

夕方、退社時に、使った灰皿を、朝取った場所に置いておくと、それを女子社員が洗ってくれるのだった。

   ※禁煙記念日
       http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/51340297.html

その関連で思い出したが、当時は、朝出社した社員にお茶を入れて配るのも女子社員の仕事だった。部長、課長から、新入社員の私に至るまで、先輩の女子社員が、お茶を出してくれていたんだった。

あ、そうそう、机も拭いてくれてたんだ。

いやー、ほんとに今じゃ考えられないな。

あ、さらに思い出した。女子社員の制服。

私の会社、女子の制服は、以前はありましたが、10年あまり前に廃止となりました。