日 時 2018年3月9日(金) 18:30開場 19:00開演
会 場 サントリーホール
指 揮 アンドレア・バッティストーニ
管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団
ピアノ 小曽根 真
エレクトリック・ベース ロバート・クビスジン
ドラムス クラレンス・ペン
曲 目 グルダ コンチェルト・フォー・マイセルフ
[アンコール] 小曽根 真 ミラー・サークル
ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調
会 場 サントリーホール
指 揮 アンドレア・バッティストーニ
管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団
ピアノ 小曽根 真
エレクトリック・ベース ロバート・クビスジン
ドラムス クラレンス・ペン
曲 目 グルダ コンチェルト・フォー・マイセルフ
[アンコール] 小曽根 真 ミラー・サークル
ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調
6月に演奏するラフ2がメインであることから出かけた。
席は、2階LB5列5番。
プログラム前半は、フリードリヒ・グルダの作品。
ピアノ、ドラムス、ベースのトリオをソロとするコンチェルトだ。4楽章からなるこの作品、実演でも録音でも初めて聴く。
小曽根さんの使用ピアノはヤマハ。
ヴィオラは外配置、トップは須田祥子さんだった。
第1楽章は、モーツァルト風の音楽とジャズが交錯するが、私には、ジャズに行きたがりながらもクラシックに戻るような音楽に聞こえた。
続く第3楽章は、プログラム冊子の楽曲解説によると、楽譜にはフェルマータしか書いていないとのこと。
小曽根さんのピアノだけのカデンツァだが、弦を直接はじいたり、マレットでたたいたりする。さらに、ドラムスティックのような棒を弦の上に置いて、チェンバロのような音を出したり、先行する2楽章に比べるとアヴァンギャルドで、面白かった。
最終第4楽章も、クラシックとジャズを行きつ戻りつする音楽。
この楽章では、クラシックはシューマン風に聞こえた。
非常に面白い作品だった。
オケが休んでソロだけの時、須田さん始めヴィオラの楽員が、ほほえみながら楽しそうに聴いていたのが印象に残った。
入場してすぐ、ホワイエのCD販売のコーナーに行ってみたら、グルダ自演のこのコンチェルトがあったので、急ぎ買い求めた。休憩時にものぞいてみたら、既に売り切れていた。よかった~。
ソリスト(ピアノ・トリオ)のアンコールとして、それまで閉まっていたピアノの蓋を開けて、「ミラー・サークル」という曲が演奏された。
これは、昨年リリースされた、「ディメンションズ」というアルバムに収録されている。
休憩時に、このアルバムも買った。
クラシックとは異なる、こういう個性あふれるジャンルの音楽にうならされた後、休憩をはさむとは言え、ラフ2を聴くのが、少々違和感もあった。
しかし、これが目当てで来たので、聴かないわけにはいかない。
そのラフ2、LB席なので、ファーストヴァイオリンの人数が見切れて不明だが、セカンド以下は、12・9・8・7だった。14型ということだろうか。
6月の我々のオケ、ヴィオラは12人だが、それより3人少ない9人。
バッティストーニは、グルダのコンチェルトでは、指揮棒を持っていなかったが、ラフ2では指揮棒を持っての指揮。
三度目のラフ2、第1楽章は、練習でもだいぶ弾いてきてなじんできてはいるが、やはり輪郭のはっきりしない音楽だと感じる。
自分の演奏のための勉強で来ているので、全曲通じて、ヴィオラをずっと見ていた。
須田さんがトップを務める東フィルの演奏は、初めて聴くかもしれないが、須田さん、かっこいい! さっそうとして、かつ熱っぽい弾きぶりだ。
第3楽章、いわゆる「フォルテっぱなし」にならず、細かい松葉がちゃんと履行されているのは、さすがプロオケ! と感じさせられる。こうでなければ。
どの楽章も速いテンポだったが、第4楽章、コーダのピウ・モッソの数小節前からものすごく速くなり、ピウ・モッソから曲尾までの追い込みは驚くべき速さだった。
さしもの東フィルをもってしても、このテンポでは、どういう音楽なのかフォルムがわからない。いくら何でも速すぎないか?
もちろんすばらしい演奏だったが。
全曲聴いてみて、第1楽章だけでなく、結局このラフマニノフの音楽は、組み立てがくっきり聞こえてくる書き方をされていないんだ、というふうに感じた。
チャイコフスキーの音楽の方が、ずっと明快だ。
オケのアンコールはなかった。
実演で聴く三度目のラフ2。過去2回は、練習に入る前だったので、3ヶ月近く練習してきて聴く今回は、勉強になる度合いが違った。
それでも、ヴィオラの楽譜がまだまだ頭に入っていないことを実感した。
6月までの間に、四度目の実演にふれる機会はあるだろうか。