実演を聴くのは3回目。約5年半ぶりである。
会場は、浦安音楽ホールのコンサートホール。
このホールは、浦安オケの練習や、バックステージツアーで、何度か来ているが、演奏会を聴くのは初めてである。
我々の席は、1階I列12番、13番。
(チケットを買った時には、「1列」、つまり最前列かと思ったのだが、よく見たら違った)
(チケットを買った時には、「1列」、つまり最前列かと思ったのだが、よく見たら違った)
客席には、女性が多い。
舞台上手側がギター、下手側にスタインウェイのピアノという配置。
最初は、沖仁氏だけ登場。
最初に演奏されたのは、「フエゴ~炎~(ブレリア)」という曲らしい。
久々の沖氏のフラメンコギターだが、音色、曲想が千変万化する世界は、やはり引き込まれる。
「ギターは小さなオーケストラ」と言われるが、それは、クラシックギターよりもフラメンコギターに、よりふさわしいように思う。
曲が終わってのMCで、このホールでのコンサートは1年ぶりとの話があった。
前回は、小さい「ハーモニーホール」だったので、このコンサートホールでは初めて演奏するが、とてもすばらしい響きがするホールだと言っていた。
次の曲は、「いきなりの山場」。初めて弾く曲だが、練習でも1回弾くと10分は休まないといけなかったと言う。
懐かしいなと思いながら聴いた。昔、ギターを弾いていた頃、弾いたことがあったんだっけ。
いや、こんな難しい曲、弾けたはずはないな。
ピアノで弾いたんだったか。
次は、「Esperando [エスペランド]~まっているよ~」。
ここで、ゲストの丈青氏と交代。
最初は、2014年のソロアルバムから、「Miles’ Mode」。ジョン・コルトレーンの曲だそうだ。
2曲目は、同じアルバムから、「Body and Soul」。ジャスのスタンダードナンバーとのこと。
初めは、鍵盤でなく弦をはじいて音を出したり、現代音楽のような感じだった。やがて、左手が3つの音でオスティナートを奏で、展開されていく音楽。
2曲とも、基本的には深沈とした感じの音楽だったが、後者の方が多彩な印象。私が勝手にイメージしているジャズのテイストだった。
沖氏がステージに戻り、ここからがデュオとしてのセッション。
1曲目は、丈青氏の楽曲、「One and Alone」。
2曲目は、「アランフェス協奏曲」の2楽章から始まる、チック・コリアの「スペイン」。テンポが速くなってからのメロディは、他のアーティストのライブでも聴いたことがある。葉加瀬(太郎)さんだったか。
3曲目は、「地中海の舞踏」という曲らしい。
4曲目は、丈青氏のゆにっと、J.A.Mのアルバムで、沖氏がレコーディングに参加した曲、「Alone」。
モノローグと言った趣の曲。ラヴェルのGdurのピアノ・コンチェルトの2楽章を思い出した。あの楽章は、私のイメージでは暑い真夏、木陰からじりじりと照りつける地面を見ているような音楽だが、この「Alone」も似た印象を受けた。しかし、一方、寒い冬をイメージしても合うようにも思った。
セッション最後は、丈青氏初期の曲だと言う「Quiet Passion」という曲。フラメンコとジャズが触発し合う、聴き応えのあるコラボレーションだった。
全体を通じて、曲間にはMCが挟まれたが、沖氏も丈氏も、揃ってシャイな感じだった。「二人で話していると、だんだん暗くなってくる」と沖氏がしゃべって笑いをとっていたが、そんな感じだった。
本編終了後、沖氏一人でのアンコールは、「禁じられた遊び」。フラメンコテイストでの演奏だったが、変奏曲を聴いているように、曲想が変化した。
丈青氏を招き入れてのカーテンコール。
休憩なしで約2時間、21時頃の終演だった。
しかし、このホールは駅に近くていい。
隣のテーブルのカップルも、同じコンサートのプログラムを持っていた。
サモサ。じゃがいもとグリーンピースの包み揚げ。
アルーティッキ。豆を挽いた粉とじゃがいものインド風コロッケ。
そして、チキンバルタ。チキンをゆで卵とクリームソースでマイルドに仕上げたカレー。
沖氏は、10月に新しいアルバムを出し、ツアーを行う予定。
福岡あたりのコンサートに行くことを検討中。