7日(金)、沖仁フラメンコギターコンサートに行ってきた。
沖氏のコンサートは、7月20日(金)の浦安音楽ホール以来である。
中央区在勤の私。往復ハガキで所定の申し込みをした。
「在勤の方は会社名・所在地・電話番号」を記入することになっている。申し込んだ後、会社に、私の在籍確認の問い合わせがあったかどうかは知らないが、後日、無事に往復ハガキの返信が届き、当日のチケットの引き換え方法が書かれていた。
妻と落ち合って入場。
全自由席だが、早めに並んだ妻が確保した席は、1階3列14番、15番。かぶりつきと言って良い席だ。
プログラム冊子から。
開演前、「本日の公演時間は、90分です。休憩はありません」のアナウンス。
18:40ぴったりに1ベルが鳴り、18:50ぴったりに開演。
かぶりつきなので、演奏する手などがよく見える。右手の中指と左手の薬指に指輪をしているのまで見える。
速いパッセージでは、左手も使って弾(はじ)いているようだ。
最初のMCでは、「皆さん、本当に中央区在住・在勤なんですか?(笑)」という質問が。
1曲目の「フエゴ~炎」は、ブレリアという形式で、速い12拍。3曲目の「レスペート・オルグージョ~誇りと敬意~」は、ファルーカという形式で、男性が踊るとのこと。
「レスペート・・・」は、2010年にスペインのコンクールで優勝し、日本人の自分が民俗音楽であるフラメンコで認められたことから、フラメンコに捧げる気持ちを表現したものだそうだ。
しかし、毎回思うが、フラメンコギターはドラマティックだ。表現の幅が広いし、それぞれの曲にストーリーを感じる。
同じギターでも、例えば、グレープの吉田(正美)さんの繊細なアコースティックや、稲葉(政裕)さんのエレキとは、まったく違う世界だ。ギターという楽器の幅の広さを感じる。
4曲目から、ゲストの智詠氏が加わり、2本のギターでのセッションとなる。
沖氏のギターは、ステージ上に2本置いてあったが、ここで交換。それまで使っていた楽器は、スタッフがステージから持ち去った。妻の意見では、後半で使ったギターの方が高そうだとのことだった。
次に、「カルメン」から、ハバネラとセギディーリャ。10月に発売される新しいアルバムのレコーディングが終わったばかりだが、最後に録音したのがこの曲だとのこと。
大変すばらしい演奏で、アルバムはもちろん楽しみだが、いっそ、「カルメン」の曲ばかりでアルバムを1枚作ってくれないものだろうか、と思った。
智詠氏とは、一緒に活動するようになって既に12年経つそうだ。
2012年12月に、軽井沢大賀ホールで聴いた、沖氏のコンサートの時に、出演している。
もともと、アルゼンチン音楽、タンゴから入った人だそうだ。歌も歌う。
智詠氏、誰かに似ている、と思いながら見ていたが、そうだ、琴奨菊だ、と気がついた。
次に演奏された、「Tango Negro」では、ヴォーカルもとった。先月発売されたばかりの、「ABIERTO」というアルバムに収録されているとのことで、終演後ロビーで買い求めた。
尚、この曲、沖氏がカポタストを付け忘れたようで、演奏が始まってから、一旦止めた。
本編最後は、「サンパブロ通りの天使たち」。沖氏がフラメンコギターを志して21歳でスペインに渡った頃は、思うようにいかないことばかりで、いい思い出がないが、その頃住んでいた築100年の石造りのアパートでは、温かい人たちに囲まれていて、そのことを曲にしたとのこと。
本編終了は、19:39。盛んな拍手の中、スタッフが、沖氏の椅子や譜面台をかたづける。
2人が再度登場し、10月のアルバム、その後のツアーについて宣伝のMCがあった後、アンコールとして、チック・コリアの「スペイン」が演奏された。
沖氏は立奏。2人がそれぞれにソロをとり、最後は、智詠氏のヴォーカルも。
19:50終演。
開演前のアナウンスでは、90分の公演と言っていたが、アンコール含めて、65分だった。
終演後は、人形町駅近くの、紅虎餃子房へ。
沖氏の演奏会、次は、12月に東京オペラシティコンサートホールに聴きに行く。