7回目の今回は、ウィリアム・ケントリッジによる新演出、この日が初日の公演である。
私の席は、2階3列15番。ステージに向かって正面、やや下手寄りの申し分ない席だった。
宇奈月での全曲演奏を経験しているので、とても楽しく聴いた。
今回の演奏で面白かったのは・・・。
演奏前に、ピットの上手側、ティンパニの右側に薄い鉄板をぶらさげた楽器があるのに気づいた(後で調べたら、サンダーシートというそうだ)。
他にも大太鼓など色々置かれているようだ。本来の編成にない打楽器が何故?
これらの打楽器が、生の効果音として使われたのだ。例えば、しばしば出てくる雷鳴は、そのサンダーシートと大太鼓で演奏されたし、2幕の、タミーノとパミーナの試練の場面、火や水の音も、ピットのその場所に置かれた楽器で鳴らされた。
どんな楽器があるのか、休憩時にピットまでのぞきに行けばよかったのだが、1階でサンドイッチを食べていた(笑)。後で悔やんだ。
それから、これも驚いたのだが、オペラの合間合間で、ピットの下手側からピアノの音が聞こえた。レシタティーヴォ・セッコをピアノで弾くとかではなくて、まったく違う音楽を奏でるのだった。
その紙には気がつかなかったが、井内さんのTwitterにリンクしているインスタグラムには、その紙の写真が載っている。
https://twitter.com/MikaInouchi/status/1047504222034571264
https://www.instagram.com/p/BoeboBIButX/?utm_source=ig_twitter_share&igshid=hpy89ll2qz0y
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ピアノ・ソナタだったり、歌曲だったり、ピアノ・コンチェルトだったり。
これも面白かった。
原曲にはない音が聞こえる場面は他にもあって、例えば、2幕17番のパミーナのアリアの前には、フルート四重奏曲第1番ニ長調の2楽章のフルートソロが演奏されて、へーっと思った。
あるいは、2幕のタミーノとパミーナの試練の場面でのフルートのソロに、グルダのピアノ演奏を想起させるような装飾変奏がついた。
舞台は、コンピューターグラフィック? プロジェクションマッピング? よくわからないが、とにかく、そこにある現物ではない、投影される図形や模様などによって、場面転換、遠近感、空間のひろがりを表現していた。
これも斬新に感じた。
メインのカップルであるタミーノとパミーナが試練をくぐってめでたく結ばれる場面の後に、パパゲーノとパパゲーナのくだりが置かれる順序は、こうでなければならないのだと、まったく納得させられる。ストーリーとしても、音楽としても。
楽しく、興味深く、面白く、全曲を聴いた。
歌にせよオケにせよ、新演出の初日ということで、個々には色々あったかもしれない。しかし、先日自分でも弾いた「魔笛」の世界を堪能した。
21:40頃終演。
新国立劇場、次に来るのはこれ!
初台から新宿まで移動。学生時代から来ているイレブンイマサがまだ開いていたので、入った。
東京駅前のスーパーホテルに宿泊。シングルで予約したが、何故か2段ベッド。