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68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

上田知華40周年記念コンサート

20日(土)、日本橋三井ホールで行われた、上田知華40年記念コンサートに行ってきた。

 

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上田知華+KARYOBINについては、このブログでもたびたび書いてきた。

 

2008年には、mixiの上田知華+KARYOBINコミュニティのオフ会として、有志が楽器を持って立川に集まり、数曲の再現演奏を試みた。忘れられない思い出だ。

 

5月に、そのmixiを通じて、当時の楽曲を演奏するというこのコンサートの情報を得て、驚喜した(乱舞まではしなかったが)。

 

上田知華+KARYOBINのコンサートに何度か行ったのは、80年代の初め。私は20代後半だった。最後に聴いてから、おそらく35年以上は経っている。

 

これは何を置いても行かねばなるまい、と早々とチケットを入手していた。

 

開場時刻少し前に到着。既に入場待ちの長蛇の列ができている。

 

ここに並んでいる人たちというのは、おそらく、上田知華+KARYOBINに対して、それぞれの経緯、それぞれの思いを持っているはずだ。どんなアーティストのライブも、もちろんファンが集まる場所ではあるが、三十数年の時を経ての、往年の編成を再現するこのコンサートは、やはり特別なものがある。

 

お祝いの花が置かれているのを見たら、mixiのコミュニティからのものもある。おそらく、コミュニティメンバーに呼びかけがあって、有志で出したものだろう。最近は、コミュニティを閲覧していなかったので、乗り損ねた・・・。

 

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私の席は、A列19番。最前列、ほぼ中央(やや上手寄り)だ。チケット入手時、席は選べなかったが、ちょっと前過ぎる気がした。ステージが低めなのは救いだったが。

 

下手側にスタインウェイのピアノが置かれ、上手半分が弦楽四重奏。私の目の前がファースト・ヴァイオリンの席。

 

座って開演を待つ間、場内には、モーツァルトのクラ5の2楽章や、ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」などが流れていた。

 

16:06、弦楽四重奏のメンバーが入場、金子飛鳥さんがピアノでAを鳴らしてチューニング。次いで上田知華さんが入ってきて、いよいよ開演した。1曲目は「BGM」。

 

弦楽四重奏は、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの配置。チェロが男性、他3人は女性。各奏者の背後にスピーカーが置かれている。そこからピアノの音が聞こえるのだろうか。

 

最前列なので、チェロ以外の奏者の手元が、譜面台に隠れて見えないのが残念だったが、ピアノ、弦の生音がよく聞こえる点では、いい席だった。

 

   BGM

 

本当に久しぶりに生で聴く上田知華の声だ!! 全然変わっていない。

 

      (MC)
      最初のMC。「上田知華+KARYOBINとして最後のコンサートを
      行って、たぶん35年くらい経ちます。今日は、当時出した6枚のアル
      バムの楽曲だけ演奏する、後ろ向きのコンサートです(笑)」。

 

   ピアニッシモ
   オープン・ザ・ウインドウ

 

あー、変わってないなー。

 

涙が出てくる。

 

      (MC)
      二部構成の前半は、1枚目、2枚目のアルバムの曲、つまり樋口康雄
      作品だけを演奏する、との話。

 

   ガールフレンド
   卒業旅行
   See You Again

 

      (MC)
      高校の時にテレビで観てあこがれを持った樋口康雄氏に、後年六本木
      で会って、上田知華+KARYOBINとしての活動を即決したエピソード。
      弦とのアンサンブルは、音大でもしておらず、練習に練習を重ねたと
      のこと。

 

   メヌエット
   ステンドグラス

 

メヌエット」は、間奏が長いロング・バージョンで演奏された。その間奏部分は、クラシカルな音楽で、もしベートーヴェンがピアノ五重奏を作っていたら、こんな感じだったのでは? と思うような「強さ」を感じた。

 

8曲演奏されたところで、20分間の休憩。

 

このコンサートは、「1ドリンク付」とされていて、入場時に引換券をもらっていたので、ドリンクコーナーに並ぶ。

 

そこで、大学オケ、ヴィオラの1年先輩のH氏と顔を合わせた。H氏からは、数時間前に、Facebookのメッセンジャーで、お互い今日聴きに行く旨のやりとりをしていたのだが、会えてよかった。

 

「感動するよなぁ。全然衰えてないね」とH氏。「涙が出ますね」と私。

 

17:08、二部開演。

 

   AVENUE

 

      (MC)
      二部は、3枚目から6枚目までのアルバムからの演奏。
      樋口康雄氏が「詞先」の曲づくりだったのに対して、自分は「曲先」なので、
      作詞家が別の場合は、色々やりとりして作っていった、との話。次は門
      谷憲二さんとの作品。

 

   オールドフレンド
   マルセル橋
   レインコート

 

「マルセル橋」のイントロは、ピアノとヴィオラソロだった、

 

      (MC)
      弦のメンバー紹介。上田知華さんが金子飛鳥さんを紹介。セカンド以下
      のメンバーは、金子さんが紹介した。
      セカンド・ヴァイオリン 相磯優子
      ヴィオラ 志賀恵子
      チェロ 木村隆哉
      金子さんは、KARYOBINの後期、最後の1~2年のメンバーだった。
      上田さんは、他のメンバーとは今回が初顔合わせ。
      KARYOBINは、メンバーの入れ替えが多かったので、たくさんの
      メンバーがおり、その中で、今、活躍されている一人である溝口肇さん
      にも今回声をかけたが、先約があり残念ながら参加してもらえなかった、
      という話だった。

 

   パープル・モンスーン
   秋色化粧

 

1週間前、小田(和正)さんのライブで、「言葉にできない」や「さよならは言わない」などで、最後の音が消える前に拍手が出ることを残念に思ったものだが、さすが、上田知華+KARYOBINのお客さんは、どの曲も、一旦静寂になってから拍手をする。

 

      (MC)
      枕草子のCDや、「ワインと音楽」、金子さんとの「CHIKA ASUKA」の
      ライブなど、最近の活動の話。
      この40周年記念のコンサートは、金子さんとの再会が力になってできた、
      とのこと。

 

   ひとり季節にとり残されて
   スクール
   (Why Don’t You) Kiss Me?

 

この3曲は、ヴァイオリン、ヴィオラは立奏。

 

しかし、上田知華さん、歌声も健在だが、ピアノも本当に力強い。

 

好きな曲の1つである「スクール」をやってくれたのには、驚喜した。

 

      (MC)
      あの短い期間、まわりのすべての人に熱い思いがあったことで活動でき
      た。そうした人たちと、客席への感謝の気持ちをこめて、歌います、と、
      本編最後の曲。

 

   青空

 

弦楽四重奏は残り、上田さんだけ一旦下手にはけたが、すぐに戻ってきて、アンコール。

 

   憧れ

 

      (MC)
      「最後に、お別れなので、この曲を」。

 

   さよならレイニー・ステーション
      
18:24、終演。

 

本編18曲、アンコール2曲の全20曲。

 

他にも聴きたい曲は山ほどあるが、往年の編成での実演で20曲も聴ければ、充分すぎる。

 

でも、やっぱり上田知華+KARYOBINは、すばらしいなあ。

 

三十数年経ってもなお、この音楽の魅力はまったく褪せない。

 

本当に、何度も涙が出そうになった。

 

すばらしい演奏を聴かせてくれた5人のアーティストに、心から感謝する。

 

イメージ 5

 

(Facebook、Twitterの上田知華公式アカウントに掲載された写真を借用させていただきました)

 

アルバム別の演奏曲数。

 

   1枚目             5曲
   2枚目             4曲
   3枚目             2曲
   4枚目             4曲
   5枚目(Miss Heart)  2曲
   6枚目(SONG)        3曲  計20曲

 

ところで、冒頭に記したように、10年前に、mixiコミュニティのオフ会として、立川で再現演奏を行った経験がある。

 

今回のコンサートを聴きながら、その時のことを思い出さずにはいられなかった。

 

上田知華+KARYOBINの楽曲を、自分で音を出す経験が、いかに貴重だったかと、本家の実演を眼前に聴きながら、改めて思った。

 

10年前に演奏したのは、以下の曲である。

 

   BGM
   メヌエット
   ステンドグラス
   パープル・モンスーン
   さよならレイニー・ステーション
   (Why Don’t You) Kiss Me?
   Lonely Weekend ※
   秋色化粧
   あなたへのフライト ※
   スクール
   オールドフレンド

 

※印を除く実に9曲を、今回のコンサートで聴くことができた。

 

その時、「ひとり季節にとり残されて」の楽譜も用意したのだが、難易度が高く、見送った。今回の実演では、立奏での鮮やかな演奏に圧倒された。

 

あの再現演奏に加わらせていただけたことに対して、当時のメンバーに改めて深く感謝したい気持ちである。

 

最後に。

 

今回のコンサートを聴いていて、感銘を受けながら、同じ意味では、グレープの再現演奏を聴いてみたいものだ、とつくづく思った。

 

さだまさし吉田正美の2人だけでのグレープを、である。

 

そんな機会はないだろうか。

 

上田知華オフィシャルサイト
    https://www.uedachika.com/

 

上田知華Facebookページ
    https://www.facebook.com/uedachika2016/

 

金子飛鳥Facebookページ
    https://www.facebook.com/AskaKanekoViolin/

 

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