「ベートーベン」というのは好きでなく、「ベートーヴェン」がいい。
同様に、「バイオリン」でなく「ヴァイオリン」。
昔からの、個人的な好みである。
浦安のオケ仲間と、メールのやりとりをしていると、私は少数派で、「バイオリン」、「ビオラ」と書く人が多いように思う。
(ただ、私の場合、例外もあって、「小田(和正)さんのLiveに行く」という時には、どういうわけか、「ライヴ」でなく「ライブ」の方がしっくりくる。このブログでもそう表記している)
ところで、最近買って読んでいる本で、能町みね子さんの「言葉尻とらえ隊」(文春文庫)というのがある。
能町さんが気になる、「細かな言葉尻」あれこれについて書かれた本だ。
この中で、おーなるほど、と思ったページがある。
「ボランティア」という言葉がどうしても気になる、として、「「ヴォランティア」とは書かないんでしょうか?」と指摘しているのだ。
そうか、これって、「volunteer」なんだ。
気がつかなかった。
私の原則からすれば、「ヴォランティア」なんだな。
しかし、能町さんがここで指摘しているように、「ヴォランティア」と表記しているのを、私は見たことがなかった。
私の場合、英語の原語への意識が根本的に欠落していたことを棚に上げてよければ、新聞を始めとする、さまざまなメディアで目にする日本語の表記は、ことごとく「ボランティア」で、そのことでの刷り込みが大きい。
能町さんが、グーグルで調べたところ、「ボランティア」は約6,800万件ヒットしたのに対して、「ヴォランティア」は約9万件だったそうだ。
うーん、そうか。
でも、明日から、「ヴォランティア」と自分が書くかというと、何というか、にわかには拭えぬ違和感が邪魔しそうだな。
「ライブ」と同じで、私にとっての例外扱いポジションになりそうだ。
この「言葉尻とらえ隊」、このブログでも以前にふれた、女性有名人の結婚報道につきものの、「妊娠はしていない」など、個人的に共感できるものが少なくなく、楽しく読んでいる。