naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

チラシで楽しむクラシック(鈴木淳史著)

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おとといオケ練に行った時、新浦安アトレの有隣堂で、いつものように音楽書のコーナーを見ていたら、面白い本を見つけた。

チラシで楽しむクラシック
  私をコンサートに連れてって
     鈴木淳史
         双葉社

これまで色々な音楽書を見てきたが、コンサートのチラシをテーマにした本は初めてだ。
新刊が出ればたいてい買っている鈴木氏の著書でもあり、迷わず買った。

目次を見ると、三部構成になっている。

第1章 歴史編 あの日あの時あの場所で
第2章 人物編 君に逢えなかったら
第3章 チラシからの誘惑 読んで読んで、読まれて読んで

惜しいっ!せっかくだから第3章も小田(和正)さんで統一してほしかったのに。
河島英五に行っちゃったか。

それはともかく。

第1章では、1959年のアンチェルチェコ・フィルから2006年の小林研一郎ハンガリー国立フィルまで、見開きの左ページにチラシの写真、右ページに鈴木氏の文章を配して、年代をたどる。
文章は、そのアーティストについての記述と、その年あるいはその演奏会が行われた日に起きた出来事についての記述が半々くらいのバランス。

第2章は、ポリーニアルゲリッチなど、何人かのアーティストについて、チラシを軸にしながら語る。

第3章は、チラシの意匠の観点から、特徴的なチラシ、面白いチラシを紹介する。

純粋な音楽書というよりは、エッセイの趣きで、さらっと楽しく読める。

残念だったのは、自分が行った演奏会のチラシが見当たらなかったことだ。
それは別にして、最近の音楽書の中では、特に面白かったものとしてお薦めしたい一冊だ。